こんにちは、TOWER DOORSスタッフです。
TOWER DOORSが注目する新人アーティストの魅力にメール・インタビューから迫る企画〈6つの質問〉。いままで質問に答えてくれたアーティストの楽曲は下記の再生リストにまとめてあります。
今回登場する主人公は、アーティストの~離(ユーリ)です。TOWER DOORSは彼の楽曲“マクリダシ”を紹介しています。
2001年生まれのアーティスト、~離。彼の魅力は、まるでユートピアとディストピアの間を行き来するような、鮮烈な響きの電子音楽です。優雅で艶やかな音色のシンセサイザーや過剰なエディットを加えた無機質なインダストリアル・ビートを自由自在に組み合わせ、夢見心地でありながらも、どこか退廃的な音の世界を作り上げています。
~離は2018年頃から楽曲制作を開始し、2019年にはインターネット・レーベルのAno(t)raksから〈yuri〉名義でデビューEP『二十一世紀の倫理』をリリース。同作では、玉名ラーメンや寝坊主を客演に迎えていました。
その後、現在のアーティスト名である〈~離〉に名義を変え、2020年4月にseaketaが主宰するレーベルのKumo Communicationから27分強に及ぶ大曲“都市水文”を、8月にはセルフ・リリースでアルバム『幽霊を見た』をリリースするなど、コンスタントに作品を発表。『幽霊を見た』では、ボーカロイドと加工した自身の歌声やラップを組み合わせるなど、実験的な試みもしています。
それでは、~離の魅力に〈6つの質問〉から迫っていきましょう。
1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。
「新潟県出身です。Qrionの『sink』というEPを聴き、電子音楽がエモーショナルな響きを持つことに興味を持ってトラックメイクを始めました」
2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?
「一年中相対性理論を聴いているため、なにかしら影響を受けていると思います」
3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?
“マクリダシ”
「加工した人の声とボーカロイドの両方を一曲の中で使ってみたくて制作しました。マクリダシというのは新潟県角海浜に特有の海岸浸食現象のことです」
4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?
「moreruは同世代のバンドです。もっと注目されるべきだと思います」
「かっこいいです。しびれます」
「オタク文化を取り込みつつも内省的な芯の通ったトラックやDJは本当に素晴らしいです」
5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?
Dangerous Family “Sandbag Freestyle (feat.MIKADO)”
Karavi Roushi & Aquadab “Tokyoite - Val Kilmer (Love Her) Ambiential Live Edit”
6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。
「山や川を見て、美味しい蕎麦を食べたいです」
~離が挙げていたアーティストや楽曲には斬新なものが多く、とても刺激を受けました。ディガーとして目を光らせつつ、先鋭的な音楽を制作している~離の姿勢は素晴らしいと思います。
また彼が奏でる音楽は、現行のHyperpopの文脈にもつながるサウンドですが、ボカロのような日本的なカルチャーも織り交ぜているので、オリジナリティーと新感覚にあふれており、その音楽性はとても魅力的です。
Hyperpopといえば、TOWER DOORSが2021年の期待の新人アーティストに選出したウ山あまねは今年、大きな注目を集めています。彼に〈6つの質問〉をした際、〈交流のあるアーティストでいま注目しているのは?〉という質問への回答で~離の名前を挙げていました。
そういったことや、~離が紹介したアーティストたちも含めて、いまアンダーグラウンドでは新たな電子音楽のシーンの形成されつつあるのでは、と感じます。TOWER DOORSは、音楽シーンの新たなウェイヴを見逃さないよう、今後も注意深く彼らの動向をウォッチしていきたいと思います。
RELEASE INFORMATION

リリース日:2020年8月25日
配信リンク:https://linkco.re/PGZFsXdR
TRACKLIST
1. 怒り
2. フォーミュラ
3. 境界にて
4. 縹
5. 乙宝
6. 閑静な住宅街
7. マクリダシ
8. 秘すれば
9. 不可視光線
10. 視覚デルタ
11. another summer