フレッシュなWACKの新グループがいよいよ見参! 始動にあたって思うこと、パンキッシュなデビュー・アルバムの魅力についてたっぷり語ってくれました!
2021年3月27日の〈WACK合同オーディション2021〉合宿最終日。オーディション結果発表後にWACK代表・渡辺淳之介に呼び込まれて姿を現した新グループ、ASP。4人のメンバーは黒い覆面とマントを着用していましたが、Twitterのフォロワー増に伴って剥がれた覆面の中身は……元CARRY LOOSEのユメカ・ナウカナ?、研修生ユニットのWAggを休養していたナアユ、さらには前年の合宿オーディションで最終選考まで残っていたモグ・ライアン、そしてオーディション前に抜擢されたというナ前ナ以。ファースト・アルバム『ANAL SEX PENiS』を完成させた初々しいANTi SOCiETY PUNKSに初インタヴューです。
いきなり始まった
――昨年10月にCARRY LOOSEが解散して、ユメカさんがWACKでやることを選んだのはなぜでしょう。
ユメカ・ナウカナ?「いや、むしろWACK以外考えられなかったです。WACKで絶対にやりたくてCARRY LOOSEに加入できて、それがあっという間に終わって心残りが多すぎたのもありますし、〈まだまだやり足りないぞ〉って思ってたので。だから何年後になろうと待ち続ける気持ちでした」
――解散から学んだことはありますか?
ユメカ「そうですね……解散した理由はいろいろあったと思うんですけど、グループやお客さんを思う気持ちがひとりひとり違ったのかなっていうのが大きかったのかなって私は思っていて。うん、なので……それは新しくASPをやるうえで忘れないでいきたいなって思ってます」
――具体的な動き出しはいつ頃から?
ユメカ「新グループの話はCARRY LOOSEが終わってすぐあったんですけど、具体的にデモをいただいたりしたのは今年の1月頃ですね。4人全員が揃って顔合わせしたのも初のレコーディングの日なんですよ」
ナアユ「3月のいつだっけ?」
ナ前ナ以「(即答で)13日」
ユメカ「だから〈正式に顔合わせです!〉みたいな日がなくて、突然会って、歌って、みたいに忙しなく始まりました」
――そうなんですね。モグ・ライアンさんは、去年の〈WACKオーディション〉脱落後もオンライン企画の〈Project WACKちん〉にエントリーされていましたが、加入はどんな感じで決まったんでしょう。
モグ・ライアン「私は渡辺さんから〈ちょっと事務所に来れる?〉って電話があって。あの、映画があるじゃないですか? その関係で書類とか書くのかなって思って、ペン持って事務所に行ったら新グループの話だったのでビックリしました(笑)。聞いた瞬間は〈え?〉って思って。〈WACKちん〉も続いてる途中だったので驚いたんですけど。〈ホントにグループに入れるんだ!〉って素直に嬉しかったです」
――その映画「らいか ろりん すとん」でも、モグさんはワッキー(WAggに加入~脱退したユウドット・com)さんと並んで主役級にフィーチャーされていて……。
モグ「別に主役だと思ってないです。私はただただ合宿をやってただけなので。一緒にいたメンバーの皆さんが、私がへこたれないようにしてくださったりとか、スタッフさんに優しくしていただいて、あとワッキーもいたから私がいるので」
――失礼しました。
ユメカ「しっかりしてます(笑)」
――〈WACKちん〉で繋がってたとはいえ、世の中の状況も不安ななか、WACKへの情熱はどう保っていたんでしょう。
モグ「コロナもあるんですけど、合宿に行ってから本当にいろいろ変わって、私はアイドルになりたかったわけじゃなく、ずっと前からただただWACKに入りたかったので、諦める気は全然なかったですし、合宿で最後まで残れたっていう成果が無駄にならないように、気は引き締めていました」
――去年のより前にWACKのオーディションを受けたことはあったんですか?
モグ「いちばん最初のWAggに合格してました。その時は親に反対されまして。大変でした(笑)」
――じゃあ、本当に長年の念願が叶ったわけですね。で、そのWAggで活動していたのがナアユさんですが、昨秋から活動休止だったところにASPのお話があって。
ナアユ「そうです。足の怪我を理由に気持ちも落ちてしまって活動休止していたんですけど、たくさん考える時間をくださって。で、1月に実家から戻ってきて、改めてWACKで活動したい気持ちが固まったのを渡辺さんに直接伝えに行って。まだ足は治ってないから〈じゃあ、ゆっくり怪我を治そう〉ってなったんですけど、2月末ぐらいに〈5月までに治る?〉って電話があって、そこで新グループのお話をいただきました」
――すぐに答えは出せましたか?
ナアユ「それはもう一気にいろいろ考えました。無神経に、素直には喜べなくて。とっさにWAggのみんなのことが浮かんだし、休んでいた私が昇格できるのも理解できなかったので、自信がなくて。でも、自信はなかったですが、もう諦めないって決めて戻ってきたので、いただいたお話に対しては〈がんばりたいです〉と答えました」
――特別扱いのように感じてしまった?
ナアユ「それはずっと悩んでしまいました。3月ぐらいまではまだ自分の中での気持ちだけだったんですけれど、4月になって私がASPのメンバーだって公表されてからは……自分でも思ってるようなことを改めて他の人の文章、文字で見て、凄く苦しい気持ちになりました。でも私が選んでいただけた理由をASPの活動、行動で示していくしかないなって思って。私はみんなの何倍もがんばるしかないって思いました」
――それがいいです。お披露目までに足は大丈夫そうということですね。
ナアユ「大丈夫にするだけです」
――はい。以上のお三方はWACKファンにはお馴染みの顔ではありますが……。
ナ以「はじめまして(笑)」
ユメカ「アハハハハ」
ナ以「私は今年の〈WACK合同オーディション〉の、合宿に行く前の面接で、〈新しいグループを作るんだけど入らないか?〉というお声がけをいただきました」
――飛び級みたいなことがあるんですね。
ナ以「あるんですね」
――もともとWACKに触れたきっかけは?
ナ以「初めに知ったのはBiSHさんで、そこからWACKについて調べるようになって、で、BiSさんに凄く惹かれたのでオーディションに応募しようって決意しました」
――受けたのは初めてだそうですね。
ナ以「はい、ラッキーです(笑)。でも、その面接で渡辺さんに〈お前は合宿に行ったら落ちるから〉って言われて、実際に合宿を観たら〈私、落ちてたな〉って思いました」
――それでも選ばれたのはなぜでしょう?
ナ以「それをずっと探しているんですけど、見つけられていないです。この言い方が合ってるのかわからないんですけど、今年の合宿で脱落した候補生の方々が後悔している姿を観て、たぶん合宿に行ったら同じ考え方をしている自分がいて、なのにここにいていいのかって思ってしまって。でもそれをメンバーに相談したら〈何かがあったから合格できたんだよ〉〈それを自分のなかで見つけたら強みになる〉って言ってくれて、それでいまもがんばれています」