〈佐藤竹善 Your Christmas Night 2021 ~Three Primary Colors~〉が2021年11月24日(水)にビルボードライブ大阪で、11月28日(日)にビルボードライブ横浜で、そして12月9日(木)と12月19日(日)にビルボードライブ東京で開催される。12月19日はクリスマス公演となり、さらに2ndステージは配信もされる。

88年、SING LIKE TALKINGのメンバーとしてデビューしたシンガーソングライター/キーボーディスト/音楽プロデューサーの佐藤竹善。SING LIKE TALKINGは現在までに14作ものオリジナルアルバムを発表し、ジャンルやカテゴリーに囚われないその高品質な音楽は高い評価を得ている。5作目の『HUMANITY』(92年)以降、すべてのアルバムがオリコンのアルバムランキングでトップ20以内にランクインしていることからも、そのファン層の厚さや継続的な人気の高さを感じられる。

SING LIKE TALKINGの97年作『Welcome To Another World』収録曲“Spirit Of Love (Sanctified Version)”

SING LIKE TALKINGでの活動と並行して、佐藤は95年に発表したアルバム『CORNERSTONES』から本格的にソロ活動を開始した。96年には元オルケスタ・デ・ラルスの塩谷哲とのユニット〈SALT&SUGAR〉としてアルバム『Concerts』を発表したほか、小田和正とのユニット〈PLUS ONE〉に参加。PLUS ONEの“クリスマスが過ぎても”(97年)は、ヴィクトリアのウィンターキャンペーンのCMソングとして親しまれた。

佐藤竹善&フレンズの2003年作『introducing CROSS YOUR FINGERS』収録曲“クリスマスが過ぎても”

2004年には、3作目のカバーアルバム『THE HITS~CORNERSTONES 3~』をリリース。オリコンチャートで初登場4位のヒットを記録するなど、ソロデビューから10年を経た当時でも継続的な人気ぶりを示した。2005年にリリースしたシングル“GOOD MORNIN’ GOOD ROLLIN’”ではSOFFetと小曽根真率いるビッグバンド〈No Name Horses〉とのコラボレーションで異ジャンル間のクロスオーバーを実現、ヒップホップ、ジャズ、ポップを融合させて話題を呼んだ。同年は99年発表の『FACT OF LIFE』以来6年ぶりとなるオリジナル作『Okra』をリリースし、15都市で17公演を行った全国ツアーを開催、精力的に活動した。

そして2007年、PLUS ONEとしての10年ぶりの新曲“カオ上げて”を含むシングル『FOUR WORLDS』を発表。弾き語りによる全国ツアーの実施にオリジナルアルバム『INDIGO』とカバーアルバム第4弾『ウタヂカラ~CORNERSTONES 4~』(オリコンチャート初登場7位)のリリース、さらにそれを受けたツアーの開催と、休みなく働きつづけた。

2007年のシングル『FOUR WORLDS』収録曲“カオ上げて”

佐藤竹善はその後、2010年代も、そして現在も、止まることなく走り続けている。2018年のクリスマス作『Little Christmas』は、これからの時期に聴くのにぴったりだろう。2019年にはカバー企画シリーズの新作『Don’t Stop Me Now ~CORNERSTONES EP~』を、2020年には同シリーズの第7弾にしてライブ盤『Rockin’ It Jazz Orchestra Live in 大阪 ~Cornerstones 7~』を発表した。

2019年のEP 『Don’t Stop Me Now ~CORNERSTONES EP~』収録曲“Don’t Stop Me Now (Big Band version)”

2020年作『Rockin’ It Jazz Orchestra Live in 大阪 ~Cornerstones 7~』トレーラー

その一方で、ドラマ「東京ワンダーホテル」(2004年)や「東京ワンダーツアーズ」(2005~2006年)のテーマソングを手がけたり、クリスタル・ケイや夏川りみといった錚々たるアーティストたちへの楽曲提供やプロデュースを行ったりと、まさに〈マルチクリエイター〉と呼ぶにふさわしいアーティストなのが佐藤だ。

卓越した歌唱力と、他を圧倒するコンポーザーとしての才能を持つ佐藤は、他方で生粋のライブアーティストでもある。毎年大阪で行っている〈佐藤竹善 Presents Cross your fingers〉は開催回数が21回を数える人気公演で、同イベントでは数多くのアーティストとの共演を果たした。 また、SING LIKE TALKINGとしては、2020年に初の無観客配信ライブ〈AP2020 Deliver you〉を開催。2018年にデビュー30周年を迎えたいまも、新たな試みと柔軟な発想力で独自の公演/企画を実施している。

そして、早くからAOR志向を作品で表現していたSING LIKE TALKINGは、近年のシティポップリバイバルで再評価の機運が高まっていることも知られているだろう。