JAZZ IS DEAD
連作もこれで完結? エイドリアン・ヤングとアリ・シャヒード・ムハマドのコラボ外伝
奇才エイドリアン・ヤングとATCQのアリ・シャヒード・ムハマドによるミッドナイト・アワーがバックを固め、エイドリアン主宰のジャズ・イズ・デッドから続いていた伝説的なミュージシャンとのコラボ・シリーズ。最初のショウケース盤で予告されていた7組それぞれとのアルバムが出し終わり、このたび『Remixes』と『Instrumentals』の2タイトルが締め括り的にリリースされた。
ADRIAN YOUNGE, ALI SHAHEED MUHAMMAD 『Remixes』 Jazz Is Dead(2021)
ADRIAN YOUNGE, ALI SHAHEED MUHAMMAD 『Instrumentals』 Jazz Is Dead(2021)
『Remixes』はそのまんま、シリーズから選んだ10曲を多彩な顔ぶれが再構築したリミックス集。リミキサーにはカイディ・テイタムやピンク・シーフ、シゲト、カット・ケミスト、デビアス、ジョージア・アン・マルドロウ、DJスピナら納得の面々が名を連ね、躍動感を加味している。もうひとつの『Instrumentals』はそのまんま、ロイ・エアーズとマルコス・ヴァーリ、ジョアン・ドナート、ゲイリー・バーツの作品に収められたヴォーカル曲のインスト版を集めたものだ。間に登場したソロ作『The American Negro』やプロデュースしたラ・ルーズの『La Luz』から想像するにエイドリアンはまた別の方向に進んでいきそうで、その行き先も楽しみにしておきたい。