Page 2 / 4 1ページ目から読む

メインストリームでの成功

 そのようにネット上でファンベースを築き上げ、2018年にはEP『Purrr!』から約4年の時を経て初のフル・アルバム『Amala』をようやくリリース。膨大な楽曲群の中からセレクトされたという同作からはイエティ・ビーツ作の“Candy”がビルボードのシングル・チャートに初めてランクイン。さらに同作リリース後には“MOOOO!”がストーナー感も漂わせたサウンドと耳に残るキャッチーなメロディーやフック、そして牛柄の衣装を着た彼女が踊るユニークでチープなMVがネット・ミーム化し、ヴァイラル・ヒットを記録。ケイティ・ペリーやチャンス・ザ・ラッパーといった人気アーティストたちからも絶賛され、ドージャの名前はさらに広く知れ渡っていくこととなる。

 翌2019年には短めなスパンでセカンド・アルバム『Hot Pink』を発表。著名なゲスト勢が皆無だった前作から一転、グッチ・メイン、タイガ、スミノといった人気ラッパー勢も招いた同作からは、ディスコ調のポップ・チューン“Say So”がTikTok上でのダンス・チャレンジ動画をきっかけにヴァイラル・ヒットしたことで翌年にシングル・カットされ、さらにそのヒットを追撃すべく新たに複数のリミックスを発表。なかでもニッキー・ミナージュを新たに招いたヴァージョンではキャリア初の全米1位を獲得し(ニッキーにとってもシングルでは初の1位)、アルバム自体もTOP10入りした。その2019年には初来日も果たしており、2020年には映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」のサントラに提供した“Boss Bitch”も話題となってMTVの〈VMA〉や〈アメリカン・ミュージック・アウォード〉などの賞レースでも活躍。その人気や話題性と比例するようにメジャー・フィールドでの客演もグッと増え、リマーカブルな存在に成り上がっていった。