だからこそ前を向く

――そんななかで、今年3枚目のシングル“Priority”が完成しました。前回はメンバー全員での作詞でしたが、今回は渡辺淳之介(WACK代表)さんと松隈ケンタさんの作詞ですね。

メイ「まさに〈行かなくちゃ〉な曲です。ツアー名とも被ってくるんですけど、今も全部過去になっていくし、今を積み重ねることでしか未来に繋がっていかないので、ホントに前だけ向いて今やらなきゃいけないって自分たちに言われているような曲です」

ヤママチミキ「共感性がハンパなく高いです。私は長くやらせてもらっているので、〈振り向かないことがこんな難しいなんて思わなかった〉とか、ホントにその通りだなって全部重なってくるというか。昔のことも凄く思い出すし、だからこそ前を向かなきゃいけないなって思わせてくれる曲ですね。サビの最後で〈掴みたい〉って歌うんですけど、掴まなきゃいけないなって渡辺さんに背中を押されているような気持ちになります」

ユユ「GANG PARADEって歴史が長くて、分裂したり、新しい子が入ったり、常に新しいことをやっていく貪欲さを持たなきゃいけないグループで、それがそのまま曲になったみたいで、心臓掴まれたみたいな気持ちになります。再始動してから明るい感じのシングルが続いたんですけど、ガラッと変わってエモーショナルな感じで。過去にもそういう曲はあったけど、この体制でやるのはまた新しい表情を見せられる機会になるのかなって。セイやナスがこういう曲を踊っているのを見ると、グッとくるものがあります(笑)」

ユア「あと、“Priority”っていうタイトルも個人的に凄くグッとくるところです。歌詞に〈振り向かない〉とか入るからちょっと感じてはいたんですけど、やっぱりBiSの“primal.”とかBiSHの“Primitive”に繋がる意味もあるみたいで。私にとって旧BiSは凄く大切な存在だし、WACKの歴史を繋ぐようなタイトルの曲をいま貰えたのが凄く嬉しくて。だからこそ、もっとがんばらなきゃなっていう気持ちになりました」

ミキ「直接そう言われたわけではないんですけど、マネージャーの辻山さんが話していて……まあ、完全に盗み聞きです(笑)」

――いろんな意味で重みがありますね。

ユア「BiSHの解散が決まって、渡辺さんがギャンパレに〈もっとがんばれよ〉っていう期待も込めてくれている……のか本音はわかんないけど(笑)、そういうふうに自分の気持ちも奮い立たせてくれる曲なので、これから大切に育てていきたいです」

月ノ「こういうエモーショナルな楽曲が久しぶりだったので、レコーディングの時からいつもと違う緊張感があって、早くみんなの前で歌いたい気持ちと、歌うのが怖いような気持ちが半々でした。これは大事な曲だっていう気持ちが凄くあって、〈大事すぎて怖い〉みたいな感覚がこの曲は特に強かったかもしれないです」

ココ「自分の感覚的には“GANG 2”(2018年)が出た時に近くて。ここぞという時に、ギャンパレとして大事になっていく素敵な楽曲がまたきたぞっていう感覚です。ユアちゃんも言ったように、WACKのこの先についてみんなが考えているフェーズでこういう曲がきたのは嬉しいなって私も思って。他のグループがいろんな曲をやったりメンズのグループができたり、WACK全体が新しいチャレンジをしているなかで、松隈ケンタ×渡辺淳之介のタッグでWACKの王道を繋いだような曲をいま私たちが歌わせてもらえることに意味を感じながら歌いたいなって思っています」