ベテラン・トランペット奏者のトム・ハレルの2014年モデルの新ユニット『トリップ』名義での新録。ピアノレスでのアンサンブルの可能性を近年追求する彼の指向を反映させた新ユニットの目玉は、自身のリーダー・カルテットでも同じ編成で独自のサウンドを追求するマーク・ターナー(ts)。同じ編成でもECMでのマーク・ターナー盤とは異なる趣を堪能できる。チェット・ベイカーなど往年の名手達の影がにじみ出るトム・ハレルのリリカルなプレイに触発されるマーク・ターナーのプレイに加え、ウゴンナ・オケゴア(b)&アダム・クルーズ(ds)のタイトなスウィング感も絶妙。