Photo by 青木勇太

CHAIが活動を終了する。

CHAIは、全国ツアー〈We The CHAI Tour!〉を2024年1月28日(日)から開催する。その最終日である3月12日(火)の東京・六本木EX THEATER ROPPONGI公演をもってバンド活動を終了させることが、所属する次世代およびソニー・ミュージックレーベルズから伝えられた。

両社からのコメントは次のとおり。

この結論に至るまでメンバー、スタッフと協議を重ねてまいりましたが、
メンバーそれぞれが今後新たなステージに踏み出したいという思いが強かったため、
ここでCHAIのバンド活動を終了することを決定いたしました。

これまでCHAIを応援してくださった全ての関係者の皆様へ、心から御礼を申し上げます。
デビューより8年、本当にたくさんの方にCHAIは支えていただきこれまで活動することが出来ました。
応援していただいた皆様には重ね重ね深く感謝の意をお伝えするとともに、急なご連絡となってしまったことを深くお詫び申し上げます。

今後のメンバーの個人活動につきましてはメンバーの意思を尊重する形で、引き続き弊社も応援していきたいと思っております。
皆様も今後の彼女たちの活動を、温かく見守っていただけますと幸いです。

プレスリリースは、〈最後になりますが、本当に今までありがとうございました〉という言葉で締められている。

CHAIは2012年に結成された、双子のマナ(ボーカル/キーボード)とカナ(ボーカル/ギター)、ユウキ(ベース/コーラス)、ユナ(ドラムス/コーラス)からなる4人組。〈NEO – ニュー・エキサイト・オンナバンド〉と称し、〈NEOかわいい〉〈コンプレックスはアートなり〉というコンセプトを掲げてきた。

インディペンデントな活動やコンテストへの出場などで注目を集め、2017年にファーストアルバム『PINK』をリリースして話題を呼んだ。2018年には米インディレーベルのバーガーから同作をリリース、さらに英インディレーベルのヘヴンリーからもリリースし、アメリカとイギリスの両国でデビューを果たした。

2019年にはセカンドアルバム『PUNK』を発表。Pitchforkが同作を高く評価するなど、海外の批評家たちからも絶賛された。その後、2019年にサードアルバム『WINK』を発表し、2023年9月には4作目『CHAI』をリリースしたばかりだった。

そのほか、ももいろクローバーZへの楽曲提供(2019年作『MOMOIRO CLOVER Z』収録曲“MORE WE DO!”)、デュラン・デュランやスーパーオーガニズムのアルバムへの参加など、多彩なコラボレーションでも注目されていた。

また力強いライブパフォーマンスには定評があり、欧米やアジアでのツアーや世界各国のフェスへの出演も盛んにおこない、マック・デマルコやホイットニーのサポートアクトに抜擢されたことも話題だった。

10年以上にわたって活動し、新たな価値観を提示し、国内外で高い評価を得てきたCHAI。彼女たちの活動終了は非常に残念だが、4人が今後踏み出す〈新たなステージ〉に期待したい。