各人では監督映画の公開や小説の上梓、多方面への楽曲提供や客演を重ね、ユニットとしてもCMやドラマとのタイアップが続くなど、前作以降は八面六臂の活躍だった2人より3作目が到着。オーガニックな開放感に満ちたソウル・ポップやビートルライクなロック感覚が表出したナンバー、フォーキーな温かみやゴスペルの如き清らかさで包み込むミディアム、シルキー・ヴォイスをジェントルに響かせるバラードといった初出の曲たちも、柔和な昂揚感と鎮静効果をもたらす洗練の出来。磨き抜かれた清水の如き透明感と瑞々しさ、相変わらずの普遍性を湛えた職人技のポップス集だ。今回も太鼓盤。