スーパーファミコン時代のスクウェア(現:スクウェア・エニックス)にとって、ファイナルファンタジーシリーズと並ぶ看板作品だったのがロマンシング サ・ガシリーズだ。1989年に河津秋敏を中心にして生みだされたサガシリーズのなかでも根強い人気を誇っており、今年2024年10月24日にはスーパーファミコン用ソフト「ロマンシング サ・ガ2」(1993年発売)をフルリメイクした「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」が発売されたばかり。売れ行きも非常に良いだけでなく、各所で大絶賛の声が多数。オリジナルのスーパーファミコン版では自由度の高さゆえに子どもには難易度が高かったが、フルリメイク版では難易度が選べるようになっていたりと、初めてのプレイでも遊びやすい仕様になっている。
10月30日にはこのフルリメイク版のオリジナル・サウンドトラックの発売にあわせて、リリース記念イヴェントがタワーレコード渋谷店で開催された。音楽の大部分を手掛けた伊藤賢治のトークが聴けるだけでなく、限定の〈特典会参加券〉をゲットできた参加者には伊藤自らが直筆サイン入りオリジナル色紙を〈お渡し〉してくれるという貴重なイヴェントだった。
まずはMCを務めたお笑い芸人ノブオ(ペンギンズ)が登場。熱心なゲームファンとして有名なだけに(個人的には2021年までテレ東で放送していた「勇者ああああ」での神プレゼンが忘れられない!)、この日会場に集まったロマサガファンからの知名度も高く、同じゲームのプレーヤー目線で笑いをとってゆく。
呼び込まれた伊藤もノリがよく、ノブオの相方アニキのモノマネで登場のご挨拶。伊藤にとってタワーレコード渋谷店は思い出の場所であるといい、「ロマサガ2から3にかけての制作のとき、自分に足りないものとか色々なジャンルがあるわけですよ。特に民族楽器系の音楽とかを山ほど渋谷店さんで買わせてもらっていたんですよ。当時のスクウェアは恵比寿とかにあったので、持って帰って聴きながら勉強した覚えがあります。そういう下積みをさせてもらったのが、まさにこのお店です」と語った。
ノブオは「発売されたばかりですけど、プレイしているよという方は手を挙げていただけますか?」と会場に呼びかけると、ほとんどの参加者が手を挙げ、続けて「クリアしたよって方は……」と問いかけると何とおひとり。しかも難易度が(最初のプレイ時に選べるなかで最も大変な)〈オリジナル〉でのクリアと分かると、会場は大盛りあがり。同時に先を越されてしまったとノブオと伊藤は悔しがる。