
プレイヤーに考える余地を与える、一筋縄ではいかない曲
――今回、集中的に60年代マイルス・デイヴィス・クインテット関連の楽曲を演奏して、いかがでしたか?
片倉「やっぱり一筋縄ではいかない曲ばかりですね。スタンダードナンバーのコード進行とは違うし、固有のニュアンスがあって……。
そんな中で私が思うのは、〈プレイヤーに考える隙を与えている〉ということです。例えば私が作曲すると、1曲の中にインフォメーションをたくさん盛り込んでしまうんですよ。スペースが大事だとわかっていても、どうしてもそうなってしまう。でも彼らの曲は演奏者に考える余地を与えてくれる。“Pee Wee”(トニー・ウィリアムス作)なんかはその典型だなと思います」
山口「たぶん作曲している方も模索していたんだろうと思います。どうすれば演奏時の創造性を高められるか、ということを。だから彼らの楽曲は創造的な演奏者にとって実に良いフィールドだし、逆に楽曲の方から創造的であることを求めてくる」
――それがリスナーには、かっこよくスリリングに聴こえてくる。楽曲の力がすごいということなのでしょうね。
山口「そうだと思います」

ジャズピアニストなら誰もが真文さんと演奏したい
――最後に、この作品について一言お願いします。
片倉「ジャズピアニストであれば、誰もが真文さんと演奏したいと思っているはずです。そんな中で私を選んでくれたことは本当に嬉しかったし、とても幸せです」
山口「繰り返し演奏してきた曲ばかりですが、改めてアルバムを聴いてみると、今後の課題を含めていろんなことが見えてきました。その意味で、僕にとって大きな意味のある作品になったと思います」
――そういえば、片倉さんは本作リリースの1週間後にご自身の新譜も出されるとか。
片倉「『The Duality of My Soul』という自主制作のアルバムを4月2日にリリースします。オリジナル中心のピアノトリオです。併せてこちらも聴いていただけたら嬉しいです」
RELEASE INFORMATION

リリース日:2025年3月27日(木)
品番:DOD-052
価格:2,750円(税込)
TRACKLIST
1. Nefertiti
2. Footprints
3. Circle
4. Dolphin Dance
5. Chan’s Song
6. Prince of Darkness
7. Miyako
8. Riot
9. Pee Wee
10. Cantaloupe Island
(2024年9月10日、12月10日東京録音)
■演奏者
山口真文 tenor & soprano saxophone
片倉真由子 piano
LIVE INFORMATION
2025年3月28日(金)東京・御茶ノ水 NARU
2025年5月10日(土)東京・御茶ノ水 NARU
2025年9月5日(金)愛知・豊橋 BUZZLE BUNCH
2025年9月6日(土)愛知・名古屋 jazz inn LOVELY
■Days of Delight
公式サイト:https://www.dod-jp.com/