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『Nebraska』の空気を受け継ぐ9つの孤独な魂

THE KILLERS 『Pressure Machine』 Island/ユニバーサル(2021)

煌びやかなエレクトロ・ポップでスタジアムを沸かせてきたバンドが内省的なカントリーに向かった7作目。実際の事件などをモチーフに少年期を過ごした街に蔓延する閉塞感や痛みをリリカルに描く筆致が『Nebraska』に近い。 *田中

 

BLEACHERS 『Take The Sadness Out Of Saturday Night』 RCA(2021)

ブリーチャーズのジャック・アントノフもスプリングスティーンと同じニュージャージー出身。郊外都市の〈影〉を切り取った本作の“Chinatown”にはボスが参加した。全体の曲調は多彩だが、詞世界に『Nebraska』と通底するものが。 *荒野

 

BON IVER 『For Emma, Forever Ago』 Jagjaguwar(2007)

バンドから追い出され、鬱病や内臓疾患と闘っていた20代半ばのジャスティン・ヴァーノンが、ウィスコンシン州の狩猟小屋で録音した処女作。状況的にも音響的にも、詞世界においても『Nebraska』と重なる痛みのアルバムだ。 *荒野

 

ZACH BRYAN 『Deann』 Warner(2019)

以前から『Nebraska』愛を公言してきたカントリー発シンガー・ソングライター。最近でも“Atlantic City”をボスと演奏し、配信曲“River Washed Hair”ではその名を挙げていたが、『Nebraska』っぽいのはAirbnbで録ったこの初作か。 *田中

 

JOHNNY CASH 『Johnny 99』 Columbia(1983)

このアウトロー詩人の語りの伝統を受け継いでいるボス。本作には、罪を犯した人間を描いた“Johnny 99”や“Highway Patrolman”など、師匠によるDNAの還流を思わせるカヴァーが収められている。底知れぬ迫力に震えるばかり。 *桑原

 

SON VOLT 『Straightaways』 Warner(1997)

『Nebraska』のトリビュート作〈Badlands〉で“Open All Night”をカヴァーしていたジェイ・ファーラー率いるオルタナ・カントリー・バンド。埃っぽいハイウェイの風景や錆びた街の匂いを内包するアメリカーナな音は切なくてほろ苦い。 *桑原

 

AOIFE O’DONOVAN 『Age Of Apathy』 Yep Roc(2022)

自作自演歌手のソロ3作目は、前年の『Nebraska』カヴァー盤『Aoife Plays Nebraska』の影響もあるのか、荒涼とした風景と懸命に生きる人々の心象を描いた一枚に。マディソン・カニングハムらアメリカーナ畑の才人も参加している。 *田中

 

COWBOY JUNKIES 『Whites Off Earth Now!!』 Latent(1986)

カントリー、ブルース、フォークなどを独自の内省的な感覚でブレンドさせるカナダ発バンドの静かなる初作。『Nebraska』期のボス同様、影に美を見い出そうとする蒼白い夜更けの告白録は、地球上すべての敗者たちに静かな救いを与えた。 *桑原

 

BRIAN FALLON 『Local Honey』 Lesser Known(2020)

ボスと同郷のガスライト・アンセムはたびたび共演もしてきた直系の弟分。中心人物のブライアン・ファロンがバンド活動休止中に発表したソロ3作目はパンク色から距離を置き、トーマス・バートレットと制作。もっともフォーキーな作品に。 *荒野