純粋に音楽を楽しんでいた時代への回帰
もちろん、前衛的なサウンドを大衆向けに変換させた成果は、スターの功績にほかならない。共作者が口をそろえて称賛するのは、ジャスティンのボーカリストとしての才能だ。無計画なセッションにおいても、ただマイクの前で声を出すだけで、それを自然とひとつのポップソングにしてしまうのだという。実際、妻ヘイリーに寄り添う“GO BABY”のコーラスは、タイトルの2語しか歌われていないにもかかわらず、これ以上ないほどロマンチックに響く。
SZAとも比較される歌詞は、妻子への愛やスターとしての不安といった、ジャスティンのリアルタイムの思考の濁流を浴びせていくような散文スタイルで、ある種、連続投稿されるInstagramのストーリーズのようでもある。サウンド、ボーカル、歌詞、そして随所に挟まれる友人との相談話といったあらゆる要素を通して、『SWAG』は〈ジャスティンほどの大スターの歌が、ここまでリアルに聴こえたことはなかった〉と米ビルボードが評した通りのアルバムになっている。
キャリア最高傑作の『SWAG』は、ジャスティン・ビーバーの新時代を切り拓いた。しかし同時に、原点回帰の色もある。
今作のタイトルになった〈SWAG〉とは、クールな自信をあらわすスラングで、キャリア初期のジャスティンの代名詞でもあった。ゆえに、キャッシュ・コバーンらと組んだ表題曲は、同じワードを掲げた2012年作“Boyfriend”の進化版とも位置づけられる。
リル・Bと父性を祝福する“DADZ LOVE”には、ジャスティンが2歳ごろに叩いたドラムの録音が使われているようだ。もしかしたら『SWAG』とは、苦労を重ねてきたジャスティンが成熟したからこそできた、純粋に音楽を楽しんでいた時代への回帰でもあるのかもしれない。
さらに〈どうしたらまた元に戻れるかな/そもそもなんで僕らはこんがらがっちゃったんだっけ/窓は開いているけど/籠の中にいたんじゃ翼は広げられない〉と歌う“FIRST PLACE”において、ジャスティンは自身を取り巻く環境が変わってしまったことを認めている。それでも彼は、愛する人との瞬間を祝おうとするのだ。
アルバムの最後を飾る“FORGIVENESS”は、マーヴィン・ウィナンズが歌う現代讃美歌。原曲たる“Lord, I Lift Your Name On High”は、神の救済の循環をテーマにしてつくられたという。
同じように『SWAG』というアルバムも、循環をなす一作だ。もしかしたら、このリアルタイムな感覚を与える作品が、この先の未来の音楽を切り拓いていくかもしれない。
参考文献
Justin Bieber’s Messy, Improbable Masterpiece - The New Yorker
https://www.newyorker.com/culture/pop-music/justin-biebers-messy-improbable-masterpiece
Best Albums of 2025 - The New York Times https://www.nytimes.com/2025/12/05/arts/music/best-albums-2025.html
The 25 best albums of 2025 - Los Angeles Times https://www.latimes.com/entertainment-arts/music/story/2025-12-05/25-best-albums-of-2025
‘Justin Bieber is an insanely courageous artist’: Tobias Jesso Jr. on how he became the songwriter to the stars - The Guardian https://www.theguardian.com/music/2025/nov/21/tobias-jesso-jr-interview-songwriter-shine-dua-lipa-justin-bieber-adele
Eric Clapton Interview: On Touring, Gaza, Roger Waters, Retirement and What Keeps Him Going https://www.youtube.com/watch?v=keBw11UZfEs
Justin Bieber’s ‘Swag’: All 21 Tracks Ranked - Billboard https://www.billboard.com/lists/justin-bieber-swag-best-songs-ranked/
RELEASE INFORMATION
リリース日:2025年12月19日(金)
■国内盤CD
品番:UICD-6237
価格:3,300円(税込)
歌詞対訳・解説付き
■直輸入盤仕様LP
品番:UIJS-7008/9
価格:8,470円(税込)
生産限定/帯付きLP(2枚組)
TRACKLIST
1. ALL I CAN TAKE
2. DAISIES
3. YUKON
4. GO BABY
5. THINGS YOU DO
6. BUTTERFLIES
7. WAY IT IS
8. FIRST PLACE
9. SOULFUL
10. WALKING AWAY
11. GLORY VOICE MEMO
12. DEVOTION
13. DADZ LOVE
14. THERAPY SESSION
15. SWEET SPOT
16. STANDING ON BUSINESS
17. 405
18. SWAG
19. ZUMA HOUSE
20. TOO LONG
21. FORGIVENESS
INFORMATION
ジャスティン・ビーバーが〈YO!GAKU TO THE FUTURE〉に登場!

ジャスティン・ビーバーがタワーレコードの洋楽応援企画〈YO!GAKU TO THE FUTURE〉の第7弾アンバサダーに決定! 2025年12月19日(金)より全国のタワーレコードおよびタワーレコードミニ店頭でのポスター掲出をはじめ、タワーレコード オンラインを含む全店でキャンペーンを実施します。
■タワーレコード オリジナル特典ポストカード
タワーレコード全店またはタワーレコード オンラインで『SWAG』(国内盤CD)または『SWAG』(生産限定盤LP/直輸入盤仕様)を購入の方にポストカードをプレゼントします。
■対象作品情報
アーティスト:ジャスティン・ビーバー
タイトル:『SWAG』(国内盤CD)
リリース日:2025年12月19日(金)
レーベル:ユニバーサル ミュージック
品番:UICD-6237
価格:3,300円(税込)
アーティスト:ジャスティン・ビーバー
タイトル:『SWAG』(生産限定盤LP/直輸入盤仕様)
リリース日:2025年12月19日(金)
レーベル:ユニバーサル ミュージック
品番:UIJS-7008
価格:8,470円(税込)
アーティスト:ジャスティン・ビーバー
タイトル:『SWAG』(輸入盤CD)
リリース日:2025年11月14日(金)
レーベル:Def Jam
品番:7875021
価格:3,490円(税込)
アーティスト:ジャスティン・ビーバー
タイトル:『SWAG』(輸入盤LP)
リリース日:2025年11月29日(土)
レーベル:Def Jam
品番:7875051
価格:7,090円(税込)
〈YO!GAKU TO THE FUTURE〉特集ページ:https://tower.jp/article/feature_item/2025/12/08/0101
■ジャスティン・ビーバー 関連リンク
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