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サンダーキャットのディスコグラフィーと最近のワークスあれこれ!

THUNDERCAT 『The Golden Age Of Apocalypse』 Brainfeeder(2011)

大半をフライング・ロータスが共同制作した初のアルバム。ブランドン・コールマンやオースティン・ペラルタら仲間たちの援護も受け、サー・ラーの延長線上にある作風でコズミックなメロウ・グルーヴを織り上げたLA産のフュージョン作品だ。ジョージ・デュークのカヴァーも収録。

 

THUNDERCAT 『Apocalypse』 Brainfeeder(2013)

引き続きフライローと共同制作した2作目。モノ/ポリーも共作したキャッチーなディスコ・ファンク“Oh Sheit It’s X”などでは前作のスキャット主体の歌唱から一歩進んだヴォーカル表現への意識も垣間見せる。坂本龍一“地中海のテーマ”をネタ使いした終曲にも注目だ。

 

THUNDERCAT 『Drunk』 Brainfeeder/BEAT(2017)

ジャケのキャッチーさも相まって支持層を一気に拡大した3作目。比重を置いた薄口な歌唱をAOR〜ヨット・ロックに接続してマイケル・マクドナルドとケニー・ロギンスを迎える一方、ケンドリック・ラマーやファレルも要所に配した力作。日本のゲーム音楽の引用も耳に残る。

 

THUNDERCAT 『It Is What It Is』 Brainfeeder/BEAT(2020)

親友マック・ミラーの死に象徴される喪失感を投影した4作目。濃密なフュージョン感への揺り戻しを見せる一面もありつつ、スティーヴ・アーリントンやスティーヴ・レイシーらとの“Black Qualls”がハイライト。グラミーで〈最優秀プログレッシヴR&Bアルバム〉部門を受賞した。

 

 もともと兄のロナルド・ブルーナーJrや従兄弟のテラス・マーティン、幼少期から知り合いのカマシ・ワシントンといった仲間との繋がりを軸に、盟友フライング・ロータス率いるブレインフィーダー周辺から演奏活動を始めていったサンダーキャット。ケンドリック・ラマー『To Pimp A Butterfly』に参加した2015年頃から人脈はどんどん広がりはじめ、アンダーソン・パークやジャネル・モネイ、カリ・ウチス、ダニー・ブラウン、モーゼス・サムニー、トラヴィス・スコット……とメインストリームまで越境して彼のベース演奏(と歌声)はさまざまなアーティストから引っ張りだこになっていった。

 2020年の4作目『It Is What It Is』をリリースしてから新作『Distracted』に至るまでの期間も外部での演奏や客演仕事は絶好調で、ジャケを並べた以外にもペドロ・マルチンスやJID、メトロ・ブーミン、ケラーニ、ビッグ・ショーンらの作品で雷猫の名前は見つけることができる。また、コラボを経験したケネス・ブルームやドミ & JDベック、チャンネル・トレス、エイサップ・ロッキーは『Distracted』に駆けつけるなど、人脈の広がりが自作に還元されているのもポイント。なお、たびたび共演した親友マック・ミラーの最新作『Balloonerism』は2014年頃に録音が進められていたもので、雷猫の関与も多大な注目作だ。 *轟ひろみ

サンダーキャットが参加した近年の作品を一部紹介。
左から、フライング・ロータスの2021年作『Yasuke』(Warp)、シルク・ソニックの2021年作『An Evening With Silk Sonic』(Atlantic)、ケンドリック・ラマーの2022年作『Mr. Morale & The Big Steppers』(Top Dawg/Interscope)、ケニー・ビーツの2022年作『LOUIE』(XL)、ドミ & JDベックの2022年作『NOT TiGHT』(Blue Note)、ゴリラズの2023年作『Cracker Island』(Parlophone)、ヴィクトリア・モネイの2023年の豪華盤『JAGUAR II : Deluxe』(Lovett/RCA)、チャンネル・トレスの2024年作『Head Rush』(Ministry Of Sound)、ノーウォーリーズの2024年作『Why Lawd?』(Stones Throw)、ケイトラナダの2024年作『TIMELESS』(RCA)、カマシ・ワシントンの2024年作『Fearless Movement』(Young)、ジャスティスの2024年作『Hyperdrama』(Ed Banger)、タイラー・ザ・クリエイターの2024年作『CHROMAKOPIA』(Columbia)、マック・ミラーの2025年作『Balloonerism』(Warner)、エイサップ・ロッキーの2026年作『Don’t Be A Dumb』(RCA)