ビースティのおさらいと『To The 5 Boroughs』からの連想タイトルを紹介!
リック・ルービンの手掛けた重たいビートの塊を、けたたましいサイレンのようなラップで蹴っ飛ばす。したたかなロックの引用からふざけた“Girls”まで、弾けんばかりにフレッシュなファースト・アルバム。ケリー・キング(スレイヤー)がギターで参加。
LAでダスト・ブラザーズにプロデュースを仰いだ2作目。初作とはまるで異なるサンプリング絵巻は〈ヒップホップ版『Pet Sounds』〉とも評された。組曲的な“B-Boy Bouillabaisse”など奇想が満開で、〈センスの時代〉としての90年代を先取りした傑作だ。
全員が改めて楽器を持ってバンド編成で録音された、マリオ・カルダートJr制作の3作目。グレン・E・フリードマン撮影のジャケそのままにチープさとローファイ感を残した90年代らしさ全開の内容で、“Pass The Mic”や“So What'cha Want”などがヒット。
前作の湯加減よりキャッチーな部分を前に出し、全米1位に返り咲いた文字通りのシュア・ショット。MVも有名な“Sabotage”やQ・ティップを迎えた“Get It Together”などの人気曲が目白押し。エリック・ボボとマニー・マークの活躍も目立つ。
オールド・スクール気分で賑やかに盛り上がる“Intergalactic”や“Body Movin'”を収めた絶頂期の快作。羽鳥美保やリー・ペリーら客人の幅も広げつつ、DJのミックス・マスター・マイクを重用した作りは『To The 5 Boroughs』への前触れとなった。
意表を突くインスト作『The Mix-Up』(2007年)に続き、MCAの闘病などを経て届いた8作目。ナズとのコラボ“Too Many Rappers”など本道に戻ってラップを聴かせている。〈Part One〉の発表も仄めかされていたが結果的にはこれが最終作となった。
ビースティとも組んだジャスト・ブレイズと並んで当時のロッカフェラで名を馳せた気鋭のプロデューサーが、ラッパーとして一気にブレイクした2004年。本作は翌年のグラミーで『To The 5 Boroughs』などを抑えて最優秀ラップ・アルバムに輝いている。
こちらの20周年記念盤も記憶に新しい、鉄仮面が食べ物をテーマに創造した人気作もまた2004年の特産物。マッドリブやカウント・ベースD、モールメンのPNSも招きつつ、自作のブーミンなビート中心にメタファーを凝らした内容はいつ聴いても独特だ。
トミー・ボーイ後期に推進していた〈AOI〉シリーズを中断した3人がジェイク・ワンやディラ、マッドリブ、9thワンダーを制作陣に迎え、ギミックを抑えてストイックにラップに集中した人気作。その意味でも『To The 5 Boroughs』の同期に相応しい。
当時はビースティのアルバム名を聞いてKRSの“5 Boroughs”(98年)を思い出した人も多かったはず。ともかく、このブラスト・マスターの一本気が全開な本作も『To The 5 Boroughs』の同期に相応しく、ミックス・マスター・マイクも客演している。
エミネムらビースティを聴いて育ったラッパーたちよりも下の世代となるが、このメリーランド出身の気鋭もその流れで数えて人だろう。本作に収録されたセルフ・プロデュースの“Bleed It”では“Ch-Check It Out”を切り刻んでドープに聴かせる。
いまやローリング・ストーンズのボトムを支えるスティーヴ・ジョーダンのドラミングと、ミックス・マスター・マイクのターンテーブルが繰り広げた即興セッションの模様を記録した一枚。ド迫力の重さで迫る刺激的なグルーヴに圧倒されること必至だ。











