フリー・インプロヴィゼーション、ラップトップによる音響的即興、武満徹の図形楽譜による楽曲の演奏、坂田明やクリストフ・ヒーマンとの共同作業等、ジムのいくつかの側面をピックしても分かる様に60年代以降の前衛~アヴァンギャルドの歴史を体現して来たかの様な唯一無二の経歴を持っている。また、『Eureka』でポップ・フィールドでの存在感を決定的なものとし、ソニックユースのメンバーだった事もある。この本ではそんなジムの偉大なる軌跡を常にフォローして来たライター陣、共演陣といった様々な立場の切り口を同居させており、ジムの全貌を解き明かそうとする最高の手引き書に仕上がっている。