商業的な音楽や方法論的な流行音楽とは一線を引き、時代の流れに捕われない普遍的な音楽を中心に、アート展示やトーク・セッションなどを通じて、柔らかくそれぞれのコンテンツを紹介していくことを理想とし実践していく――こういうコンセプトを謳うのは簡単だが、実現するのはとことん難しい。3月19日(土)に東京・新木場STUDIO COASTで開催される〈Alternative Tokyo vol.3〉は、そんな悩ましい時代において〈オルタナティヴ〉を標榜するのに相応しい、とんでもない豪華ラインナップが揃ったイヴェントだ。
〈スマスマ〉出演でも大きく注目を集めたcero、ニュー・アルバム『TOKYO BLACK HOLE』のリリースを3月23日に控える大森靖子という時代のアイコンたちに、アルゼンチンの才媛=フアナ・モリーナ(近年のライヴは、音響派のイメージを打ち砕くグルーヴがヤバい!)、昨年の初来日公演でもフォーキーな歌声で観衆を魅了したフロー・モリッシーと〈いま観ておきたい〉海外勢も出演。
さらに、こちらも新作『ニューワールド』を発表したばかりのPhew、いま思えばシティー・ポップ再評価の流れをかなり先取りしていたKIMONOS、久方ぶりのヴォーカル・アルバム『Simple Songs』で表舞台に再浮上したジム・オルーク、セカンド・アルバム『世界各国の夜』を引っ提げてメロウな映像/音世界を描くVIDEOTAPEMUSIC、そしてインスト・ロック界不動の4番バッター・te’(初のミニ・アルバムを4月6日にリリース!)と、クオリティー重視で選んだのであろう錚々たる9組の顔ぶれが、これ以上ないほどに〈オルタナティヴ〉だ。
それに加えて、「スマートモテリーマン講座」やNHK・Eテレ「デザインあ」などで知られるShu-Thang Grafix(浦野周平)の個展や、Open Reel Ensembleの和田永による、古家電を新たな電子楽器として蘇生させるプロジェクト〈エレクトロニコス・ファンタスティコス!〉(詳しくはこちら)とアート部門も充実。ピーター・バラカンと野間易通を迎えて、〈MUSIC AGAINST HATE~反差別と音楽~〉をテーマに、実際に曲をかけながら、差別(ヘイト)やレイシズムに音楽がどう立ち向かってきたのかを語るトーク・セッションも予定されている。
こういう志の高いイヴェントこそ、気ままにカジュアルに楽しむのが粋というもの。好奇心旺盛なリスナーの方には超オススメ。予習用に過去記事&試聴映像をまとめてみたので、こちらもチェックしてみて!
★ceroのインタヴューはこちら
★フロー・モリッシーのインタヴューはこちら
★ジム・オルークのインタヴューはこちら
★Phewのコラムはこちら
★VIDEOTAPEMUSICのインタヴューはこちら
Alternative tokyo vol.3
日時:会場/2016年3月19日(土)東京都 新木場STUDIO COAST
出演:
cero/Phew/ジム・オルーク/フアナ・モリーナ/大森靖子/KIMONOS/VIDEOTAPEMUSIC/ピーター・バラカン/野間易通/フロー・モリッシー/te'/Shu-Thang Grafix/和田永 エレクトロニコス・ファンタスティコス!
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