音楽の街ドレスデンで生まれ、同地のウェーバー音楽院で研鑽を積んだ名匠レーゼル、初のピアノ小品集。ドレスデン、ルカ教会での優秀録音。《エリーゼのために》のような超有名曲から、グリーグチャイコフスキーら国民楽派の佳品、そしてアルバムを締めくくるシチェドリンの《ユーモレスク》まで、多彩で飽きの来ない選曲がなされている。どの曲においてもレーゼルならではの飾らないピアニズムが楽曲本来の美しさを引き出しているが、特筆すべきはドイツ系の作品だろう。中でも高貴さすら感じさせるウェーバー《舞踏への勧誘》は見事。作品が持つピアニスティックな魅力に触れることができる。

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【参考動画】ペーター・レーゼルによるプロコフィエフ〈ピアノ協奏曲 第2番〉