スティーヴィー・ワンダーに発掘され、ラファエル・サディークらの助力でデビューした30歳の新人。ハスキーな声で恋の痛みを歌うレトロ・ソウルは、聴けば誰もがエイミー某を思い出しそう。だがダークすぎずポジティヴな聴後感を残すのは、総指揮を担うエイドリアン・ガーヴィッツAOR畑らしい手腕によるものか。なかでもピアノの旋律から光が差すような“Rearview”や、昂揚感ある弦の効いた“Red Flags”が素晴らしい。