日本のジャズ・シーンを代表するトランぺッター、類家心平が3月23日にリリースするニュー・アルバム『UNDA』より、“DANU”のミュージック・ビデオが公開された。

今回のアルバムは、類家が率いるバンド=RS5pb(Ruike Shinpei 5 piece band)としては、2013年のライヴ盤『4 AM』に続く通算2作目なる。全10曲中9曲がオリジナルで、さらにマイルス・デイヴィスの74年作『Get Up With It』収録曲“Maiysha”のカヴァーも収録される。

類家心平 UNDA T5Jazz(2016)

以前、Mikikiで掲載した記事〈類家心平、ロイ・ハーグローヴの影響力を語る〉で本人が語っていた通り、リーダーとしての類家が近年追求しているロック色の強い作風が新作でも貫かれている。「座っても立っても聴けるし、ジャズのハコでも違う場所でも演奏できる」「R&Bやヒップホップっぽいことをやるより、ロック的な演奏をしたほうが〈日本人らしさ〉が出てきたときに、よりセンスのいいものが出来上がるんじゃないかと思ったし、自分としても表現しやすかった」とは、インタヴューでの本人の弁だ。

“DANU”の火を噴くようなアンサンブルも、エレクトリック・マイルスの影響を色濃く感じさせ、ジャズ・トランペットの歴史を受け継ぎ、さまざまな音楽的要素を採り入れながらオンリーワンの表現をめざそうとする力強い意志を滲ませている。アルバムにも期待!