クロスビー・スティルス&ナッシュでの来日も記憶に新しいグレアムから、14年ぶりのソロ作が届けられた。ピーター・バラカンの実弟、シェイン・フォンテインをパートナーに迎え、人生の機微や悲哀が滲み出たホロ苦い楽曲を披露。アコギの響きが美しいメランコリックなバラードを全編に配置し、そのなかに仄かな温かみを残していく作りはこの人の音楽ならでは。高音ハーモニーのハートウォームな感触も変わらない。