初めまして~! fhanaのいろいろな音を担当しているkevin mitsunaga(ケビン ミツナガ)です。このコーナーも3回目!ということで元気良くやっていきましょ~!

 さて今回は、〈いろんな音が聴こえてくる! サンプリングを多用した楽しい音楽〉といったテーマで紹介をしたいと思います。サンプリングとは何か!? ザックリ言うと〈過去の楽曲のフレーズや、自然界にある音を録音し、それらを切り貼りすることでパズルのように音楽を構築する手法〉のことを指します。

コーネリアス POINT トラットリア(2001)

 それでは1枚目の紹介! 僕の人生にも多大な影響を与えた、コーネリアスのアルバム『POINT』です。ひとつひとつの研ぎ澄まされた音が前後左右に飛び交う、まさに〈音の彫刻作品〉。4曲目の“Drop”や、7曲目“Bird Watching At Inner Forest”を聴いてもらうとよくわかると思いますが、水が流れる音や鳥の鳴き声といった自然界の音がとても気持ち良く切り貼りされています。多すぎるわけでも少なすぎるわけでもなく、絶妙なバランスで配置された音の数々をぜひ鑑賞してみてください。

 

□□□ everyday is a symphony commmons(2009)

 続いては2枚目の紹介! □□□(クチロロ)のアルバム『everyday is a symphony』です。電車、海、温泉、花見、卒業式など、誰もが耳にしている日々の音色を切って切って切り刻みまくり、上質なポップソングに昇華しています。□□□は他の作品でもサンプリングを多用した音楽を発表していますが、本作は、特に〈日常生活〉の音を積極的に使用しているのがおもしろいところ。このアルバムから□□□のメンバーに加入した日本のヒップホップ・シーンの先駆者、いとうせいこう氏のラップも必聴です。

 

DOM MINO' Unknown Coordinates Schole(2009)

 それではラスト、3枚目の紹介! ドミノのアルバム『Unknown Coordinates』です。さまざまな電子音を使用しながらも、とても優しく落ち着いた雰囲気。しかしながら、どこか旅立ちを予感させるようなドキドキ感もあるので、これを聴きながら寝るとファンタジックな夢が見られるかもしれません。

 

 さて、いかがだったでしょうか? ただの音でも並べ方ひとつで音楽になる、そういうおもしろさがわかりやすく表れているのがサンプリングを使った音楽の醍醐味です。それではまた次回!

 


kevin mitsunaga
佐藤純一FLEET)とs10rwyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーと、女性ヴォーカリストのtowanaから成るfhanaにおいて、さまざまな効果音を主に担当。TVアニメ「テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス」のエンディング曲となったシングル“calling”(ランティス)が好評リリース中。みみめめMIMIの最新アルバムに“青い鳥”の編曲で参加し、来年1月に開催される〈リスアニ! LIVE 2017〉への出演が早くも決定するなど、彼らの動向はオフィシャルサイト〈http://fhana.jp/〉でチェックを!