21世紀に21枚目のアルバム『21(トゥエンティー・ワン)』をリリース!
“世界を代表するドラマー”が、初めて自己名義のアルバムを発表したのは1986年。以降、1997年までに10枚、2007年から2016年までに10作品、そして、2017年1月1日に21枚目となるニュー・アルバム、タイトルもずばり『21』をリリース。気が付いたら、2016年は100本になっていたという恒例のワンマンオーケストラ全国行脚の間に書き溜めた約50曲の中から厳選したオリジナル9曲を収録。
「いつも、ツアーに持参しているギタレレで作曲しています。僕が何回も聴きたくなる曲は綺麗なメロディやハーモニーが美しい曲なので、やはりメロディ重視ですね。リズムから曲を作ることはまずないです」
固定の強力メンバー、エイブラハム・ラボリエル(b)、オトマロ・ルイーズ(p)、アレン・ハインズ(g)、そして、前作から参加しているリチャード・エリオット(sax)たちとロスでレコーディングする喜びを今回も堪能したという。
「一緒に演奏すると予期せぬ出来事が起こるんですよ。足し算ではなく掛け算になるというか、1+1+1がいきなり100になったりしてね、それがアルバム『21』にも如実に現れていると思います。あと今回、ドラムの音が凄く綺麗に録れていまして、エンジニアも僕も大満足しているんです」
さらにもう1枚、超絶技巧のベーシスト、ブライアン・ブロンバーグとの双頭ユニット〈JB project〉の新作『BROMBO III !!!』が13年振りにリリースとなる。
「毎年3枚目を作ろうと言い合っていたんですが、ようやく(笑)。前作からかなり時間が経ってしまったので、どれだけ成長したか伝えたいと思いました」
共作によるデュオ演奏以外は、神保作の3曲、ブライアン作が2曲、4曲はカヴァーというラインナップで3人のキーボーディストと共に録音した。
「1作目と2作目、そして『21』のメンバーでもあるオトマロ・ルイーズ、さらに、ジェフ・ローバーとパトリース・ラッシェンが楽曲によってチェンジしていますので面白いアルバムになりましたよ!」
2017年も2枚のアルバムをリリースし、1月7日からは再びワンマンオーケストラ・ツアーで各地を回る。
「先に進むともっと先が見えてきて、さらにこうしたいという気持ちになるんです。ですから、今も家にいる時はドラムの練習をしていますし、体幹を整える為に3年ほど前からヨガもはじめました」
“昔は自分からドラムを叩きに行っていたが、むしろ、脱力して楽器に鳴ってもらった方が良い結果が出ると体験上学んだ”。そう語るトップ・ドラマーは、今なお、しなやかに高みを目指している。