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ニコール・アトキンスやダン・ゼインズ、そしてナッシュヴィルのニュー・ウェスト・レーベルが向かう先にあるものは?

【特集:KNOCK ON THE DOOR Chapter 2】Pt.3

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DAN ZANES & FRIENDS

DAN ZANES & FRIENDS Lead Belly, Baby! Smithonian Folkways(2017)

 ルイジアナで1888年に生まれたハディ・レッドベター。〈レッドベリー〉の愛称でも知られるこの黒人シンガーが作った労働歌は、ニルヴァーナやエリック・クラプトンなど、数多くのミュージシャンに歌い継がれている。そんな彼の人生はトラブル続き。怒ると手がつけられなくなり、何度も刑務所とシャバを行き来した話は有名だ。その一方、子供向けの曲をいろいろ歌ったりもして……というところで本題へ。彼のそれ系の曲ばかりを集めたカヴァー・アルバム『Lead Berry, Baby!』がこのたび登場した。首謀者のダン・ゼインズはボストンに住むデル・フエゴスのフロントマンで、2006年のソロ作『Catch That Train』がグラミーの子供向けアルバム賞を獲得するなどキッズ・ソングの達人としての顔も持つ。

 注目はダンのもとに集まったお友達の賑やかな顔ぶれだ。アヴィーチー“Wake Me Up”へ参加してEDMにカントリーの風を吹かせたアロー・ブラックや、現行アメリカーナ・ブームの中心に立つヴァレリー・ジューンらが、ブンチャカしたリズムに乗って軽やかにスウィング。全編に渡って和気藹々としたセッションが繰り広げられており、パブリック・エナミーのチャックDまでがほんわかムードの中でにこやかな表情を浮かべていて、愉快なことこのうえない。楽しいだけじゃなく、味わい深い演奏が詰まっている点も聴きどころだと追記しておこう。 *桑原シロー

『Lead Belly, Baby!』に参加したアーティストの作品。

 

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