2009年のチャリティー・コンピ『Dark Was The Night』をきっかけに親交を深めていった、ボン・イヴェールことジャスティン・ヴァーノンとナショナルのアーロン・デスナーによる初のコラボ盤! 2人のルーツであるトラッド・フォークへの憧憬を色濃く滲ませつつも、プログラミングされたアブストラクトなビートとモワモワしたヴォーカル・エフェクトが特徴的で、聴き心地は極めてモダンだ。そこに互いの近作で見られたオーケストラルな装飾が加えられ、例えば不規則なビートの上にさまざまな生音が被さっていく“OMDB”などはどちらのファンも大満足な仕上がりのはず。強い実験性に溢れながら、同時に讃美歌のように普遍的な美しさも備えた素晴らしいアルバムである。