昨年11月30日に亡くなった巨匠ヤンソンスが、首席指揮者を務めていたバイエルン放送交響楽団と2003~2009年にライヴ録音したCD7枚を廉価BOXにまとめたもの。オケの高い技量と豊かな音楽性、落ち着いたトーンを生かした正攻法の名演が揃っている。近年は速いテンポで軽やかに演じられることの多いハイドンが、ここでは充実した内容と熱量を示す。破格のスケールと分厚い響きをもったワーグナーも最高! 得意のチャイコフスキーは内側から燃え上がる情熱が物凄い。バルトーク、ストラヴィンスキー、ブリテンなど20世紀作品における色彩美、機能美もこの名コンビならでは。管弦楽入門にも好適なお買い得BOXだ。