こんにちは、TOWER DOORSスタッフです。
TOWER DOORSが注目する新人アーティストの魅力にメール・インタビューから迫る企画〈6つの質問〉。いままで質問に答えてくれたアーティストの楽曲は下記の再生リストにまとめてあります。
今回の主人公はWATER DAWGSです。TOWER DOORSは彼らの楽曲“BLOOM”を紹介しています。
WATER DAWGSは、リーダーであるPower、彼がインターネットで知り合ったhanoi ShasiFrankhouse、そしてプロデューサーのY ohtrixpointneverによって2020年の夏に結成されたクルー。〈2021年期待の新人邦楽アーティスト20〉でMikiki編集部員の田中亮太が選出しているなど、注目の新世代アクトです。
彼らは関東のリバーサイドのある街で一軒家を借りてスタジオとし、メンバーで共同生活を送っているのだとか。現代的なコレクティヴの在り方を実践した、ユニークな活動を繰り広げています。
そんなWATER DAWGSは、2020年12月に4作連続でシングルとミュージック・ビデオを発表し、楽曲と映像のクォリティーの高さによって早耳リスナーの注目を集めました。
WATER DAWGSのサウンドはヒップホップの枠内に留まらないデジタル・ネイティヴ世代らしいもので、ジャンルに縛られない独創性に満ちた音楽性が特徴です。Y ohtrixpointneverが手掛けるトラックは、ヴェイパーウェイヴやインダストリアルなどを取り入れたSci-Fi感あふれるエレクトロニック・サウンドから、ベッドルーム・ポップ的なアプローチをした浮遊感のあるものまでさまざま。そのビートにPowerの迫力ある力強いフロウとhanoi ShasiFrankhouseの気だるげなライムという2人の対照的な声が組み合わさり、独特のグルーヴを生み出しています。
そんなWATER DAWGSに〈6つの質問〉を投げかけてみました。
1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。
Power「山形、さくらんぼ。ヒップホップの反骨心に惚れたから」
hanoi ShasiFrankhouse「三重、ラッパーのツイートを見た」
Y ohtrixpointnever「adhdworld2020、残らないアートがやりたくて音楽にした」
2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?
Power「Kendrick Lamar」
hanoi ShasiFrankhouse「ゆるふわギャング」
Y ohtrixpointnever「Vaporwave、本物とか偽物って概念が反転していく感じが面白い」
3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?
“BLOOM”
Power「ありのままを表現した」
hanoi ShasiFrankhouse「頭の中にあるちょっとした不満」
Y ohtrixpointnever「海の深いとこに落っこちてっていきなり空に出る感じ」
4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?
Power「いない」
hanoi ShasiFrankhouse「iツki」
Y ohtrixpointnever「世界中にたくさん」
5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?
Power「ない」
hanoi ShasiFrankhouse「Ado ”うっせえわ”」
Y ohtrixpointnever「秘密にしとこ!」
6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。
Power「莫大なお金をかけたビッグネームとのコラボ」
hanoi ShasiFrankhouse「Vtuber それだけ」
Y ohtrixpointnever「船とか飛行機に乗りたい」
3人の個性的でシンプルな回答に、WATER DAWGSの魅力が詰まっていると感じました。特に〈交流のあるアーティストでいま注目しているのは?〉という質問に対するY ohtrixpointneverの〈世界中にたくさん〉との返答が印象的で、たとえばKevin Abstractを中心としたBROCKHAMPTONやロンドンの〈NiNE8〉など、個性あふれるアーティストが集まった既成のジャンルに囚われない表現を行っているコレクティヴは、たしかにWATER DAWGSの姿勢と共振しています。
また彼らの音楽は、影響を受けたアーティストでhanoi ShasiFrankhouseが挙げていたゆるふわギャングの他に、Tohjiのような国内のヒップホップ・シーンの奇才と同時代性を感じるものです。そしてサイケデリックなサウンドやフロウはTravis ScottやPlayboi Cartiなど、アメリカの個性派ラッパーたちにも通じていると思います。
そんな彼らの実態はまだ謎に包まれていますが、ラッパーに限らず様々なメンバーを受け入れることを表明しており、今後の活動はどんな方向に舵を切っていくのか、とても楽しみです。
冒頭でお伝えしたとおり、彼らのYouTubeチャンネルには今回TOWER DOORSが紹介した“BLOOM”を含めて各曲のMVが公開されています。彼らのクールな一面はもちろん、日常生活の様子も垣間見え、WATER DAWGSの世界に浸れる映像作品です。サウンドだけでは計り知れないWATER DAWGSの魅力に触れられるので、ぜひご覧ください。
