ついに……〈エヴァ〉が終わりました。リアルタイムに観たTVアニメから約25年。自分自身の物語でもありました。多くは語りませんが最後の〈エヴァ〉は大傑作でした。ありがとう、エヴァンゲリオン……。ちなみに初日初回を朝早くに観てから、今現在までに4回劇場に足を運びました。ということで、宇多田ヒカルの“One Last Kiss”を選ばざるを得なかったです。初めて予告映像で流れているのを聴いた時点から、〈これは……何かが起こっている……!〉という、名作の予感が漂っていました(〈シン・エヴァ〉も楽曲も)。素晴らしいエンディング主題歌でした。メロディーもアレンジも素晴らしいのですが、改めて歌詞を読むと刺さります。〈止められない喪失の予感〉〈もひとつ増やしましょう 忘れたくないこと〉〈誰かを求めることは 即ち傷つくことだった〉〈年をとっても 忘れられない人〉……。〈エヴァ〉ともリンクしつつ、ある程度人生経験を積んだ大人だったら、皆、胸に突き刺さるのではないでしょうか。
2曲目は、ポーター・ロビンソンの“Musician”。ポーターの曲は内省的で、それでいてポップで今回も素晴らしかったです。アニメーションのMVも良いですね。“Shelter”のときとは違って自主制作アニメっぽさが良いです。
3曲目は、僕が編曲を担当させていただいた石原夏織さんの“Plastic Smile”。TVアニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」のエンディング主題歌です。作曲の時点で三好啓太さんのデモの完成度が素晴らしすぎて、ここからどうしたものか悩みましたが(笑)、そのクォリティーに導かれるように、自分らしい編曲ができたと思います。爽やかで切なく透明感溢れる曲なのでぜひ聴いてください。
fhánaとしても“Pathos”“Ethos”“nameless color”とデジタル・シングルを連続リリースしました。どれも自信作です。7月からはいよいよTVアニメ「小林さんちのメイドラゴンS」が放送開始です。オープニング主題歌“愛のシュプリーム!”も楽しみにしていてください。towanaとkevinのラップをフィーチャーした、愛に溢れた胸がギュッとなる超ポップソングです。
佐藤純一
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyuxuki waga、kevin mitsunaga(Leggysalad)という3人のサウンド・プロデューサーとヴォーカリストのtowanaから成るユニット、fhánaのリーダー。劇場版アニメ「SHIROBAKO」のテーマ・ソングを収めたシングル“星をあつめて”(ランティス)のほか、配信シングル“Pathos”“Ethos”“nameless color”が好評リリース中。また、7月より放送開始となるTVアニメ「小林さんちのメイドラゴンS」のオープニング主題歌“愛のシュプリーム!”のリリースも決定しました! その他の予定については〈https://fhana.jp/〉でご確認を。