こんにちは。TOWER DOORSスタッフです。
2021年1月からスタートさせた新企画〈TOWER DOORSが選ぶベスト・ニュー・アーティスト〉。毎月、月初に前月のベスト・アーティストを紹介していきますので、お見逃しなく。
TOWER DOORSは毎月25~30曲をYouTubeチャンネルで紹介していますが、ここではなかでもおすすめのアーティスト、これからの活躍が期待されるニューカマーをピックアップ。スタッフが厳選したアーティストを、注目ポイントやコメントとともに読者のみなさんにお届けします。
YouTubeチャンネルのほうでは同内容をポッドキャストで発信、このブログと連動させています。ポッドキャストはTOWER DOORSの総合チャンネルで公開しているので、併せてお楽しみください。
それでは、TOWER DOORSが選ぶ2021年4月のベスト・ニュー・アーティストを8組ご紹介しましょう。
ぎがもえか

3歳の頃からピアノに触れて育った生粋のミュージシャン、ぎがもえか。彼女の魅力は、絹のような美声と伸びやかなヴォーカリゼーション、そして情景や感情を詩情豊かに表現したリリシズムです。その歌がガット・ギターの柔らかな調べや温かいフォーク・ロック・サウンドと折り重なり、ゆったりと優しい音楽を生み出しています。
そういった歌やサウンドは、彼女がリスペクトする星野源の初期作品や、寺尾紗穂、青葉市子、平賀さち枝といったSSWの音楽に通じるものがあります。その一方で、独特の言葉づかいによる情景描写力には、ユニークな個性を感じます。そういった点から、ぎがもえかを4月のベスト・ニュー・アーティストに選出しました。
~離

まるでユートピアとディストピアの間を行き来するような鮮烈な響きの電子音楽が魅力の、2001年生まれのアーティスト、~離(ユーリ)。2018年頃から楽曲制作を開始し、2020年8月にセルフ・リリースでアルバム『幽霊を見た』をリリースしています。同作では、ボーカロイドと加工した自身の歌声やラップを組み合わせるなど、実験的な試みが特徴です。
彼の音楽性は、現行のHyperpopの文脈にも繋がるものですが、ボカロのような日本的なカルチャーを織り交ぜているので、オリジナリティーと新感覚にあふれている点が独創的かつとても魅力的です。新たな感覚で音楽を拡張している~離は、4月のベスト・ニュー・アーティスト間違いありません。
xiexie

2020年1月に結成された4人組バンド、xiexie(シエシエ)。結成後まもなくして、2021年2月にはデビュー・ミニ・アルバム『XIEXIE』をリリースしています。
彼女たちの魅力は、サイケデリック・ポップの儚さとUSインディー・ポップ譲りの爽やかさが交差したサウンドです。また、歌詞にも注目です。 ギター/ヴォーカル、Meariの歌声が紡ぐストーリーからは、まるで8ミリ・フィルムのカメラで撮影した、ぬくもりに満ちた映像が浮かび上がってくるかのよう。
ミツメや、台湾のドリーム・ポップ・バンドであるThe Fur.などアジアのインディー・ロックの最前線にも引けを取らないクォリティーやメロディーセンスは、国内だけでなく、さまざまな国でも人気を博すことでしょう。これから世界へとどんな風に広がりを見せていくのか、その期待を込めてベスト・ニュー・アーティストに選びました。
Leona Isabella

日本とドイツのミックスで、東京で生まれ育ったシンガー・ソングライターのLeona Isabella(レオナ・イザベラ)。
彼女の特徴は、まずはその歌声。Hiatus KaiyoteのNai PalmやJamila Woodsなどをほうふつとさせるソウルフルでなめらかなヴォーカルには、うっとりしてしまいます。また、その歌をコントロールするスキルの高さも見事で、スモーキーな低音ヴォイスから透明感あふれる甘美な声色まで、多彩な響きを自在に操ります。それらの力強さから、4月のベスト・ニュー・アーティストに彼女をセレクトしました。
デビュー・シングル “Floating”は、彼女の美しい歌声がネオ・ソウル調のサウンドに融和した、極上のメロウな楽曲です。今年はデビューEPをリリースする予定とのことで、ますます注目度が上がっていくことでしょう。
サコウリョーマ

バンド、YOLKのギター/ヴォーカルとしても活動するSSWのサコウリョーマ。テニスコーツやI am robot and proudとの共演経験があり、 2021年2月にはEP『第三都市の海辺』をTanukineiri Recordsからリリースしたばかり。
みずから〈SF詩人〉と名乗っているように、架空の世界を描き、ファンタジックな情景を浮かび上がらせる彼の歌詞は独特。そんな世界を描く歌とドリーミーかつフォーキーなサウンドが重なり合い、陶酔的な音楽を生み出しています。どこか非現実的で、淡くも緻密、そして立体的なサコウリョーマの音像からは、この世界にはない海の潮の香りが漂ってくるかのようで、惚れ惚れとしてしまいます。
Tok10

〈ラップとは根源的で人間的なものを表現する総合アート〉という理念を掲げて活動する、99年生まれのラッパー/アーティストのTok10(トキオ)。彼は、完全にインディペンデントで活動しながらも、YouTubeやSoundCloudでの総再生数は200万回を超えるほどの人気ぶりです。オルタナティヴなサウンドからポップな楽曲、ハードなヒップホップ・ナンバーまで、幅広い音楽性を歌いこなし、ジャンルを問わずに多くのリスナーを魅了しています。
そんな彼を今回のベスト・ニュー・アーティストに選出した理由は、Momのようにブレイクするポテンシャルを秘めていると感じるからです。というのも、Tok10の特徴は、上で書いたようにラップ・ミュージックに留まらないポスト・ジャンル性。その身軽さは、海外の若手ベッドルーム・ポップ・アーティストたちとシンクロしていると思います。
またTok10は、DIYでの活動方法でも独自のスタイルを貫いており、いままで実践してきたことを包み隠さずにnoteで公開しています。そういった点も含めて、今後も要注目のアーティストです。
水科みり

水科みりは、R&B/ソウルやファンクをベースに、独自の美学を追求しているSSWです。ニコニコ動画を拠点に活動してきた彼女は、2月に発表したシングル“TIROHANGA”が多くのSpotifyオフィシャル・プレイリストに選ばれるなど、注目を集めています。
探究心にあふれる彼女が作り上げるのは、スマートかつ磨き抜かれたポップなサウンドです。ジャズやシティ・ポップの要素も取り入れつつ、グルーヴィーで優美な音楽へとスマートにまとめ上げる彼女の能力には驚愕します。また、気品あふれる甘く華麗な美声も魅力的。そんな水科みりの才能と洗練性は、4月のベスト・ニュー・アーティストにふさわしいと思います。
RAKURA

2003年生まれ、福岡出身のシンガーであるRAKURAは、〈ジャンルにとらわれない〉という意思を込めた〈Music crosses all borders〉を標榜して活動しています。デビュー・ミニ・アルバム『In me』をBeing Group内に新設されたクリエイター・レーベル〈asistobe(アズイズトゥービー)〉から2021年4月にリリース。
さまざまなジャンルを横断した『In me』では、楽曲ごとに変化するスタイルに対応して、RAKURAの歌声も豊かな表情を見せています。多彩な表現力を持った歌だけに注目しても、18歳という若さにして、途轍もない才能を感じます。揺るぎのない強い信念を根幹に持っていることやそのアーティスト性など含めて、今後の飛躍が期待される歌い手です。




