xiexie

2020年1月に結成された4人組バンド、xiexie(シエシエ)。結成後まもなくして、2021年2月にはデビュー・ミニ・アルバム『XIEXIE』をリリースしています。

彼女たちの魅力は、サイケデリック・ポップの儚さとUSインディー・ポップ譲りの爽やかさが交差したサウンドです。また、歌詞にも注目です。 ギター/ヴォーカル、Meariの歌声が紡ぐストーリーからは、まるで8ミリ・フィルムのカメラで撮影した、ぬくもりに満ちた映像が浮かび上がってくるかのよう。

ミツメや、台湾のドリーム・ポップ・バンドであるThe Fur.などアジアのインディー・ロックの最前線にも引けを取らないクォリティーやメロディーセンスは、国内だけでなく、さまざまな国でも人気を博すことでしょう。これから世界へとどんな風に広がりを見せていくのか、その期待を込めてベスト・ニュー・アーティストに選びました。

 

Leona Isabella

日本とドイツのミックスで、東京で生まれ育ったシンガー・ソングライターのLeona Isabella(レオナ・イザベラ)

彼女の特徴は、まずはその歌声。Hiatus KaiyoteのNai PalmやJamila Woodsなどをほうふつとさせるソウルフルでなめらかなヴォーカルには、うっとりしてしまいます。また、その歌をコントロールするスキルの高さも見事で、スモーキーな低音ヴォイスから透明感あふれる甘美な声色まで、多彩な響きを自在に操ります。それらの力強さから、4月のベスト・ニュー・アーティストに彼女をセレクトしました。

デビュー・シングル “Floating”は、彼女の美しい歌声がネオ・ソウル調のサウンドに融和した、極上のメロウな楽曲です。今年はデビューEPをリリースする予定とのことで、ますます注目度が上がっていくことでしょう。

 

サコウリョーマ

バンド、YOLKのギター/ヴォーカルとしても活動するSSWのサコウリョーマテニスコーツI am robot and proudとの共演経験があり、 2021年2月にはEP『第三都市の海辺』をTanukineiri Recordsからリリースしたばかり。

みずから〈SF詩人〉と名乗っているように、架空の世界を描き、ファンタジックな情景を浮かび上がらせる彼の歌詞は独特。そんな世界を描く歌とドリーミーかつフォーキーなサウンドが重なり合い、陶酔的な音楽を生み出しています。どこか非現実的で、淡くも緻密、そして立体的なサコウリョーマの音像からは、この世界にはない海の潮の香りが漂ってくるかのようで、惚れ惚れとしてしまいます。