わたくし奥冨が、今聴いているアーティストや作品について愛情たっぷりにお伝えしていく連載。第10回目は、あっという間にやってきた慌ただしい年の瀬に、ほっと一息の優しい気持ちにさせてくれる3組を。
1. 細井徳太郎『スカートになって』(APOLLO SOUNDS)
SMTKなど複数のバンドで柔軟に活躍するギタリストの初EP。“したっけ”や“スカートになって”で感じるピュアネス溢れるギターポップやフォークサウンドに、“呼吸:lll. 心臓”で魅せるポストロック的なアプローチ等も垣間見れ何とも心地の良い胸騒ぎが。あらゆる形で色付けするセンスとテクニック、そして柔らかい歌声がたまらなくなるはずです。
2. BROTHER SUN SISTER MOON『Holden』(Bigfish Sounds)
Gt/Voの恵くんとは随分古い付き合いで、2017年の結成当初からこのバンドの存在を知っておりました。10月にリリースされた1st ALが抜群に快作だった為、このタイミングで御紹介。ドリーミーポップ、シンセポップ、チルウェイヴの要素を行き来し、心地の良い温かなフォルムのサウンドメイクが絶妙。東京でも精力的に活動しているので、近いうちにライヴに行きたいと思います。
3. 壱タカシ『少年連祷』(壱タカシ)
岐阜出身のシンガー・ソングライター。存在を知ったのはおなじくシンガー・ソングライターのbutajiさんのTwitterだったかと。打ち込みサウンドにピアノの奏や独特のメロディー展開、強く印象を残す日本語詞、そしてどこまでも真っ直ぐで優しい歌声が魅力です。2021年は立て続けに配信リリースがあり、この勢いで2022年の活躍も期待しております。
PROFILE: 奥冨 直人(BOY)
平成元年・埼玉県生まれ。ユースカルチャーを発信するファッションと音楽のコンセプトショップ〈BOY〉を2009年渋谷円山町にオープン。2014年に現在の宇田川町店舗に移転・独立。現在スペースシャワーTVにて配信番組「スペトミ!」のVJを担当。DJやスタイリングなど日々の活動は多岐にわたり、どんな時代も楽しく暮らしている