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【fhánaのわんだふるレコメン紀行】第69回 もう暑い季節――yuxuki wagaが叶、cadode、生活は忘れて、The Otalsを紹介

 皆さんこんにちはー和賀です。今年もいよいよ暖かい……というか暑い季節になってきました。春らしい気温の時期、短かったな――。美味しいビール・食事と良い音楽で暑い夏を楽しく乗り切っちゃいましょう!

『ブロードキャストパレード』 ランティス(2022)

 1曲目は、にじさんじ所属のバーチャルライバー、叶さんのメジャー・デビュー・ミニ・アルバム『flores』(7月27日発売!)より先行配信中の“ブロードキャストパレード”です! と、物凄く宣伝文句っぽくなっちゃいましたが、こちらの作品には自分がサウンド・プロデューサーとして関わらせていただいてます! VTuberの文化や音楽の可能性、そして叶さんの人柄に惹かれた一人のファンとして、その魅力をいろいろな形で見ていただきたいと思い、愛情を込めて制作しました。この“ブロードキャストパレード”は、いままで叶さんのやってきた音楽とは少し違う形で、〈配信〉を愛する叶さんらしさを伝えられる楽曲になっていたらいいなと思っています。他の収録曲もファンの方にまず喜んでほしいというのは第一にありつつ、音楽的にも自信を持ってオススメできる格好良い楽曲ばかりですので、多くの方々にぜひ聴いていただきたいです。

 2曲目は兎にも角にも〈声〉の使い方がマジでかっこいい、cadodeの“回夏”。一聴してわかるくらい特徴的なkoshiさんの歌声とヴォイス・サンプル、そのどちらもが衝撃のイントロから全編通して音楽的に響き渡り続ける様は編曲とセンスの妙だなと思います。cadodeらしいノスタルジックで和的な音階と、湿り気のあるグルーヴィーで未来的なトラックとの組み合わせは唯一無二。季節的にもぴったりな一曲ではないでしょうか。

生活は忘れて 『生活』 SPACE SHOWER(2021)

 3曲目は、生活は忘れて“生活”。乾いたグルーヴィーなリズムに乗って響くスラップ・ベースが小気味良く、コード感もアコギ+ワウが効いたジャジーなギター・フレーズも絶妙なバランスで組み合わさっており、凄く良いインディー・ロック感があってとても好きです。透明感と気怠さが絶妙に絡み合った、確かに形はあるのに手が届かないような、少し浮遊感のある格好良い歌声も印象的ですし、サビのメロディーは天才だなと思いました。ぜひ。

The Otals 『Psycho Alchemist』 Blue Moon Garage(2022)

 4曲目はThe Otalsの“スウィートリヴェンジは悪魔でも”です。たまたまYouTubeで見つけたんですけど、再生した瞬間、自分のような人間は〈うわーーー!〉ってなるのではないでしょうか。令和の時代にこのサウンドが聴ける喜びと、その(荒削りさゆえにより際立つ)完成度が凄まじく、日本のシューゲイザー~ドリーム・ポップが好きな方、言っちゃえば“cream soda”や“TRIP SKY”に人生を狂わされた方にはどストライクなのではないかなと思います。EP最後の楽曲“ポニーテール白書”もおすすめです。というわけで今回はここまで! またね。

 


yuxuki waga
サウンド・プロデューサーの佐藤純一とkevin mits­unaga、ヴォーカリストのtowanaと組んだユニット、fhánaのギターなどを担当。fhánaにとって4年ぶりのオリジナル・アルバムとなる『Cipher』(ランティス)が大好評リリース中! 大盛況の中野サンプラザ公演でスタートしたツアー〈fhána Cipher Live Tour 2022〉は7月の新潟~大阪~名古屋へと続いていきます。詳細は〈http://fhana.jp/〉にて。