坪口昌恭の著書『神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析』が2022年7月25日(月)に刊行される。

エレクトロジャズユニットの東京ザヴィヌルバッハ、ミクスチャーバンドのOrtanceといった自身のグループで活躍するほか、2021年に解散したDC/PRGなどの菊地成孔主宰プロジェクトや、宇多田ヒカルら数多くのアーティストのレコーディング/ライブへの参加で知られる凄腕ジャズキーボーディストの坪口昌恭。彼がタワーレコードのフリーマガジン「intoxicate」で連載している人気連載〈坪口昌恭のTable of the elements〉が、待望の書籍化されることになった。

『神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析』では、〈神曲〉を分析し、コード譜やメロディー譜、リズム譜を駆使して、作曲・アレンジで発揮されるクリエイティビティーの秘密に迫る。〈カッコいい〉曲ではいったい何が起こっているのか、並の曲とはどこがどうちがうのかを明らかにしていくという。

取り上げるアーティストは、ロバート・グラスパー、ブラッド・メルドーを始めとする最新型のジャズから、ウェザー・リポート、マイルス・デイヴィス、チャーリー・パーカー、ディアンジェロ、ジェイムズ・ブレイク、デヴィッド・ボウイ、さらにはYMO、SMAP、ブルガリアンボイスまで、非常に多彩。本書では、見開き2ページに1曲の読みやすい構成で、それらの音楽を鋭くディープに分析しているそうだ。

音楽家/音楽プロデューサーの冨田ラボ/冨田恵一は、本書に次の推薦コメントを贈っている。

あの曲がスペシャルに聞こえるのはなぜか?
緻密で具体的な理論解説を
これほどポップに文章化した本をほかに知りません

坪口昌恭の著書『神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析』。作曲や音楽の構造に興味のある方は必読の一冊だろう。

 


BOOK INFORMATION

坪口昌恭 『神曲のツボ! 「カッコいい」の構造分析』 アルテスパブリッシング(2022)

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発売日 : 2022年7月25日(月)
ISBN:978-4-86559-256-6
カバーデザイン:加藤賢策(LABORATORIES)
編集協力:池上信次
価格:2,200円(税込)
B5判変型・並製|144頁

■目次より
「長短変換とブルースの串刺し」ロバート・グラスパー〈アフロ・ブルー〉
「エモい必殺技。短三度下降転調の快感」ドナルド・フェイゲン〈I.G.Y.〉
「逆配列鍵盤が作る世界最強シンセ・マジック」ウェザー・リポート〈ブラック・マーケット〉
「黒くならないポリモーダルなブルース感」ブラッド・メルドー〈ダスティ・マックナゲット〉
「ドラムマシンはドラム・セットの夢を見るか?」スクエアプッシャー〈SQUAREPUSHER THEME〉
「背筋を震わせる、神秘の女声合唱団」ブルガリアン・ヴォイス〈ショプスコの詩〉
「内声の妙、人力の機械音楽」イエロー・マジック・オーケストラ〈東風〉

 


PROFILE: 坪口昌恭
64年、福井県生まれ、大阪府育ち。福井大学工学部応用物理学科卒業後、87年に上京。ジャズとエレクトロニクスを共存させ、伝統と先鋭を股にかける独自のキャラクターで異彩を放つピアニスト&シンセシスト、クリエイター。主宰するエレクトロジャズユニット〈東京ザヴィヌルバッハ〉(2012、2013年に米NYで公演)、ミクスチャーバンド〈Ortance〉、キューバ勢ジャズメンとの米NY録音リーダー作、ソロピアノ作、モジュラーシンセ作、ピアノトリオ作、リミックスなど自己名義のアルバムを20作発表。〈Radio-Acoustique〉〈坪口昌恭TRIO〉、レクチャーシリーズ〈TZBOLABO〉も並行して主宰。2011年、映画「Lily」の全音楽を作曲・制作。2016年、アニメ「ReLIFE」の全劇中音楽を作曲・演奏。菊地成孔、大友良英、伊藤ゴロー、原田知世、JUJU、小泉今日子、宇多田ヒカル、UAほか90枚以上のCDやツアーに参加。〈DC/PRG〉〈RM jazz legacy〉〈akiko × 坪口昌恭〉の鍵盤奏者・参謀役として、またさまざまなアーティストとのコラボ、インプロビゼーションなど現在進行形のジャズをアピールする一方で、バリー・ハリス・メソッドの継承者としても後進の指導にあたっている。尚美学園大学/同大学院芸術情報学部音楽表現学科教授(Jazz専攻/Jazz & Contemporary分野主任)。