
独特のエクストリームかつメロディックなメタルサウンドを進化させてきた、東京のTHOUSAND EYES。2018年に発表したアルバム『DAY OF SALVATION』がオリコンランキングで25位を記録するという、この類の音楽性のアーティストとしては異例のチャートアクションを示すなど、作品を重ねるごとに、着実にファンベースを築き上げてきた彼らが、去る7月20日に約4年ぶりとなる新作『BETRAYER』をリリースした。本作では再び強靭な音塊を叩き付けながら、THOUSAND EYESならではのメタルの核心を改めて際立たせる。タイトルに冠された〈裏切り者〉とは何を意味するのか? メンバー自身が〈最高傑作〉と口にする本作について、KOUTA(ギター)とDOUGEN(ボーカル)に話を訊いた。

期待を裏切る恐怖心が生んだ〈BETRAYER〉というコンセプト
――前作『DAY OF SALVATION』が得た良好なチャートアクションは、言い換えれば、バンドの名前が確実に広まっていた証でもあると思います。今はどのような作品だったと振り返りますか?
DOUGEN「リリースした当時のインタビューで、音質、曲、パフォーマンスなどに関して、ここまでの作品を作ってしまったら、次はどうしようみたいなことをKOUTAが言ってたんですが、振り返ってみると、ボーカルにおける方法論も含めて、あそこまでの一つの到達点だったのかなぁと思います。メタリカにおける『Master Of Puppets』じゃないですけど、あそこで〈千眼流〉みたいなものが完璧に確立されたんじゃないかなと」
KOUTA「あの当時としては到達点だと思ったんですけど、単に通過点だったんだなって今は思えるんですね」
――つまり、それは新作に関する自信の表れですね。
KOUTA「そうですね。その延長線上に、さらに突き詰められる作品が生まれたというのが、やっぱ大きいと思います」
――その『BETRAYER』は、どんな構想の下に生まれたのでしょう?
KOUTA「そうですね。まず考えてたのは、到達点を作り上げることができた前作に続くアルバムで、まったく同じことをやったら飽きられるかもしれないし、全然違うことをやれば、こういうものは求めていないと言われるかもしれない。つまり、どちらの道を選択しても、ファンの期待を裏切る結果になるんじゃないかなって。そんな恐怖心がヒントになって、〈BETRAYER〉というコンセプト/タイトルにしようと決めたんですね。なので、〈BETRAYER〉とは、まず自分自身のことだと考えたんです」
――つまり、どう転んでも裏切ることになるのだと。
KOUTA「はい。当初は、たとえば1曲目は、全然ギターソロとかも入っていないようなブルータルな曲で始めたりとか、ちょっと奇をてらったというか、今までにやってなかったことをやってみようかなとも思ってたんです。でも、そう思って曲作りを進めても、あまり納得のいく曲ができなかったんですよ。
そこでいろんな人と話したりしていく中で、イングヴェイ・マルムスティーンみたいに、周りを気にせず、自分が納得ができるクォリティーのものをリリースすればいいんじゃないかなって、ちょっと開き直ったところがあって。そこからは思いつくままに作曲を進めようと方向性を決めたんです」

確信が持てないまま試行錯誤を続けて……
――最初に核となる曲ができたのは、いつ頃になるんですか?
KOUTA「多分、2019年の終わり頃だと思います。まず“Betrayer”と“Shadow Dancer”を作ったんですけど、今とはサビのメロディーとかも全然違っていたんですね。いつもはボーカルを入れると、すごくカッコいい仕上がりになったって自信が持てるパターンが多いんですけど、実はその2曲はあまりそうならなくて、アルバムも4枚目だし、もうこんな感じなのかなみたいな、諦めムードじゃないですけど、そういう気持ちで曲作りなども進めていたんですよ」
――ボーカルを含めたプリプロダクションまでは一旦進めていたんですね。
KOUTA「そう。だから、ピンとこないまま、次に“Everlasting Trail”、“Bastard Angel”、“Garden Of Thorns”辺りができて。
“Garden Of Thorns”は会心の出来だったんですけど、アルバムのラストナンバーを想定して作ったんですね。でも、DOUGENやAKIRAさん(ベース)が〈1曲目に持ってきても全然いいんじゃないか〉と言ってくれたんです。ただ、1曲目だけめっちゃよくて、あとは尻すぼみになっていくアルバムってあるじゃないですか。そうなるのが怖くて、当初は葛藤してたんですよ。
“Bastard Angel”も今とはサビが違う形で、あまり確信が持てない状況でしたし。
“Everlasting Trail”はギャグというか、遊びのつもりだったんですよ。THOUSAND EYESで採用するつもりではなく、イン・フレイムスっぽいのを思いついたからみんなに聴かせてみて、笑いのネタにして終わりでいいかなぐらいの感じで」
DOUGEN「その原曲のデモに関しては、オマージュとかいうレベルを超えてましたね(笑)」
KOUTA「まぁ、そんな状態だったんですけど、AKIRAさんに聴かせてみたら、〈これはボツっちゃ駄目だ〉って言われたんですよ。こちらとしては〈マジですか!?〉と思いながら、THOUSAND EYESの楽曲になるように改めてアレンジし直すことになって。
その後、“Dead Blind Nightfall”ができたとき……これはわりと後半にできた曲ではあるんですけど、ボーカルを入れてみたときに、すごく自信を持てたんですよ。そこから“Betrayer”と“Shadow Dancer”と“Bastard Angel”のサビも作り直して、改めてボーカルを入れたりしたら、当初とは違った手応えがあったんですね。“Garden Of Thorns”が冒頭に来たとしても、まったく聴き劣りしない、最後までしっかり聴かせられるアルバムになるんじゃないかって。その辺りからだんだん気持ちが盛り上がってきたんですね」
――なるほど。当初は諦めもありつつ、よくも悪くも想定内のものが生まれそうな状況が続く中で転機が訪れたと。
DOUGEN「最初の微妙な感覚は僕も同じでしたね。実際に“Betrayer”にしても、バージョンがいくつまであるんだというぐらい、結構アレンジは変わってるんですよ。今回は別の目線でやってみたいといった話は聞いてなかったので、送られてくる曲を聴くだけでの判断だったんですが、試行錯誤が悪い方向に出ているような印象だったんですよ。だから、お互いにピンときてなかったんですよね。
ただ、オケで聴いたときは結構いいなと思ったんですけど、ボーカルを入れてみると微妙になったりもしたから、自分のせいなのかなと思うところもちょっとあったり、よくわからないまま過ごしていて……。
そんな中で、僕としては転機になったのは、やっぱり“Garden Of Thorns”なんですよ。今回のデモの中で、初めてもらった時点で、〈これですよ!〉と漲った曲なんですね。それでボーカルを録ってみたら、さらに〈これですよ!〉となって(笑)。
ただ、さっきKOUTAが言ったように、ラスト曲の候補として送られてきてたんですよ。でも、それでは『ENDLESS NIGHTMARE』(2015年)のときの“One Thousand Eyes”枠みたいだし、何か違うなと。だから、このぐらいのアグレッションがあるんだったら、逆に1曲目でこれをぶちかましてもいいと思うと言ったんですね。
“Garden Of Thorns”に引っ張られるようにして、“Betrayer”や“Shadow Dancer”のアレンジとかも、あくまでボーカルに対してですけど、ハマっていったのかなって印象ですね」

ジューダス・プリースト“Painkiller”のようなアルバム1曲目“Garden Of Thorns”
――それほど“Garden Of Thorns”は重要なものになったんですね。
DOUGEN「そう。だって、デモを録り終わったとき、俺、ブヒブヒ言ってませんでしたっけ?」
KOUTA「あ、言ってた」
――〈ブヒブヒ〉ってなんなんですか(笑)。
DOUGEN「何か嬉しいときにブヒブヒ言っちゃうんですよ(笑)」
KOUTA「言ってたけど、こういうスタイルの曲は過去にもあるしなとも僕は思ってたんですね。だから、ちょっと温度感は違ったかもしれない。全然テンションは上がってなかった(笑)」
――いい出来だとは思ってはいるけれども、と。
KOUTA「そう。まだ確信が持てなかったんですよね。やっぱりラストナンバーにしようという考えが、どうしても頭に強くあったし、そのうえで過去作を超えているかどうかとか、そういうことばかりずっと考えてたんですね」
――確かにこの曲は、アルバムの最後を締めそうな曲の終わり方をしてはいるんですよね。
KOUTA「そうですね。1曲目が大げさな展開という点では、ジューダス・プリーストの“Painkiller”があると思うんですよ。アルバムの中で激しい曲ではあるけど、ギターソロが何回も入ったり、終わり方もすごく仰々しかったり。そう考えたら、“Garden Of Thorns”が1曲目というのもありだなと思うようになって。
そこで1曲目に持ってくるに当たって、イントロもだいぶ変えてみたら、めっちゃ収まりがよくなって。そのうえで改めて聴いたときに、すごく自信が持てたんです」
〈初心者向けメロデス〉で個性を発揮した“Crimson Sentinel”
――そこから曲作りはすごくスムーズに進んでいったんでしょうね。
KOUTA「そう。わりと肩の力を抜いて進められましたね。最後のほうはすごくスムーズで、さらにいろいろなことに挑戦しようと思って作れたりもして。たとえば“Behind Blue Tears”では、サビで3連にリズムチェンジしたり、いつもは使わないコードから入ったり、“Eye Of The Hate”でも、今までやったことがない3連ツービートのパターンにしたり。“Crimson Sentinel”などは、あまり深いことを考えずに、本当に1〜2日でパーッとできた曲なんですよね」
――この“Crimson Sentinel”は、特殊な曲という立ち位置ではないと思うんですが、妙に印象に残りますね。
KOUTA「ありがとうございます(笑)。それを狙ったというか、わかりやすくて、アルバムの後半とかに入っている、もうひと山もたらしてくれるキラーチューンってありますよね。そういうイメージで作ったんです。なので、本当に細かいひねりもなく、ストレートですし。〈初心者向けメロデス〉って仮タイトルをつけてたんですよ(笑)」
――なるほど(笑)。いわゆる典型的なスタイルに寄せるからこそ、そのバンドの個性が出てくるところはありますよね。
KOUTA「特に“Crimson Sentinel”は、ボーカルを入れたら本当に印象が変わったんですね。Bメロの輪唱パートみたいなところは、THOUSAND EYESならではというか、DOUGENにやらせたら世界一っていうようなパターンを盛り込めたと思いますし。おっしゃる通り、ある意味、自分たちらしさが出ている曲かもしれないですね」
興奮が止まらなかった最終曲“Eye Of The Hate”
――前作のときに、KOUTAくんは曲の善し悪しを決める判断として、翌日に聴いたときに興奮が蘇ってくるかどうかだと言っていましたよね。
KOUTA「そうですね。今回の前半戦は、翌日に聴いて全然興奮が蘇ってこなかったから、ひとまず進めてみようと、いつもとはちょっと違うやり方で進めてたんですよね。
ところが、後半になればなるほど、興奮が一晩たたずとも蘇ってくる感じで(笑)。特に“Eye Of The Hate”などは、出来上がった瞬間から興奮が止まらなかったですね」
――“Eye Of The Hate”は、これぞアルバムの最後だという感覚だったんですか?
KOUTA「終盤だろうなとは想定してたんですけど、“Behind Blue Tears”とかも候補にあったんですね。ただ、“Behind Blue Tears”を最後に置くと、ボーカルが消えていく感じが、前作と似たような終わり方になってしまうなと思ったんですね。
そこで、TORUちゃん(ギター)のアドバイスもあって、この曲は前のほうに持ってくることになったんですけど、そこでDOUGENの〈Hate!〉っていう叫びでアルバムを締めたい気持ちがすごく強くなったんです。DOUGENはめちゃくちゃ嫌がってたんですけどね、恥ずかしいと言って」
――恥ずかしい(笑)?
DOUGEN「〈Hate!〉って終わるのが恥ずかしいし、サビで〈Eye!〉と連呼するようなスタイルも、僕の引き出しにはないんです。元気がある感じ?
あのサビは明確にビジョンがあるからこうやってくれみたいなことを言われてたんですけど……とりあえず僕はKOUTAにやれと言われたアイデアは一旦反対するんですね。そうすると、もうちょっと強めにくるんですよ、〈ちょっと1回やってみてくれ〉と。そこでやってみて〈カッコいいっす!〉ってところまでが1セットなんですけど(笑)。でも、ケミストリーは信じてるんですけど、やっぱ恥ずかしいんですよ」

コロナ禍、戦争、ガンダム……歌詞のヒントになったもの
――そう言われなければ、わかりませんけどね(笑)。でも、この曲の歌詞はDOUGENくんが書いていますよね。
DOUGEN「はい。ちょっと世相のことを書いたつもりだったんですね。コロナに関することで、監視社会とかマスク警察とか。そのうちにサビがああいった大合唱になってしまって、それもひっくるめて恥ずかしいなぁと。でも、最終的に曲そのものがよければ僕はハッピーなんですよ」
KOUTA「もともとは“Hate Spiral”という仮タイトルを思いついて、それをテーマにDOUGENに歌詞を書いてくれと頼んだんですね。ボーカルを入れるときに一緒にサビとかのパターンを考えたりするんですけど、その中で、その〈Eye!〉を連呼して大げさに重ねるのがいいんじゃないかなということで、タイトルも“Eye Of The Hate”に変えて、最終的に完成したという流れです」
――最近はウクライナ関連のことが歌詞に綴られるケースも多いですが、今回の収録曲で採り上げたものはありますか?
KOUTA「ない……いや、“Under The Red Sky”ですね。曲自体はアルバム本編には収録しないつもりのデモだったんですが、デラックス版を作ることになったので、歌詞も含めて完成させることになったんです。ただ、具体的に何かメッセージを込めたつもりはなくて、そういう情勢からヒントを得ただけなんですけどね。
歌詞の書き方は大きく2つのパターンがあって、“Eye Of The Hate”のように、あるキーワードから作り始めるものもありますし、あとは小説や映画などに着想を得るものですね」
――あまり具体的な記述が出てこないのも、そういった書き方ゆえなのでしょうし、聴き手の想像に委ねたい気持ちもあるんでしょうね。
DOUGEN「正直、〈こうだ〉と言ったままを受け取られるのが好きじゃないんですね。幅を残しておきたいんです。ストレートな歌詞も書けると言えば書けるんですけど、説教臭く受け取られるのは本意じゃないですし。そこはKOUTAともビジョンは一緒なんですけどね」
KOUTA「メッセージ性はあまりないですね。前作の『DAY OF SALVATION』で初めてちょっと踏み込んではいるんですが、その程度でいいというか、やっぱりファンタジーの一つとして捉えてほしい気持ちあるので。
しいて言えば、“Garden Of Thorns”ですかね。元になったのは、機動戦士ガンダムの『(機動戦士ガンダム0083)STARDUST MEMORY』というシリーズで、主人公の敵役のキャラクターが、自分の信念のために命を捧げるみたいな感じのストーリーがあるんです。その意味では、信念のために戦えという感じのニュアンスがあるものではありますね」
――最後に出てくる〈purple pig〉から、ガンダムに関連するものかなとは思いました。
KOUTA「あれもただのこじつけなんですけど(笑)。
それから“Everlasting Trail”は、遺書ってわけじゃないんですけど、自分がいなくなった後の世界のことをちょっと考えてました。ちょうど腕の手術をするときに、全身麻酔をする必要があったんですね。絶対にないと思うんですけど、それによって死ぬ可能性もないわけではない。ただ、仮に自分が死んでも、THOUSAND EYESの曲はずっと残り続けることで、絶望を感じている人たちにも希望を与え続けることはできる。そんな思いで書いてみたんです」
エクストリームでいたい
――それは曲調にも関係している気がしますね。エンディングがギターソロでフェードアウトしていく様も、物悲しさにつながると言いますか、だんだん麻酔で気を失い、そのまま命も落としてしまうような光景と重なってきます。“Everlasting Trail”の〈Everlasting!〉のシャウトもDOUGENくんらしいセンスを感じます。
KOUTA「“Shadow Dancer”のギターソロ明けもそうですね。ちょっと囁くようなDOUGENの声が入るんですけど、絶対に嫌がるだろうなと思ったんですよ。案の定、嫌がったんで絶対に入れようと思って(笑)」
DOUGEN「やってみたら、やっぱり〈意外といいっすね〉みたいな(笑)。生活全般においてもそうなんですけど、新しいことにチャレンジするのが、どうにも億劫というか。そんな性分がありまして」
――引き出し役がいると、より魅力的な部分が出てくる。その辺をKOUTAくんはよく心得ているんですね。
KOUTA「かもしれないですね。多分、2人の中で決まってるのは、いわゆる歌メロを入れるのは絶対にやりたくないというのはありますね」
DOUGEN「どクリーン(のボーカル)はいらないかなと。(メタリカの)ジェイムズ・ヘットフィールドふうだったら、全然いいんですけど、ジェイムズは嫌いなんだよね?」
KOUTA「そんなことはないけど(笑)、せっかくエクストリームメタルをやっているのに、なんでわざわざ普通の声で歌うんだろうと思ってしまうんですよ。たとえば、ソイルワークのビョーン(・ストリッド)みたいに本格的に歌える人だったら別かもしれないけど、付け焼刃的に歌メロをちょっと入れてみようかみたいな、軽々しい気持ちでやるものでもないと思ってるんですね。しかも、自分はそれを求めてもいないですし、このスタイル自体は一生を崩すことはないんじゃないかなと、現段階では思ってます」
――そこは興味深い視点ですよね。THOUSAND EYESの楽曲はヘヴィでアグレッシブですが、必ずそのカウンターになるようなメロディーがふんだんに入ってくる。
KOUTA「はい。メロディックデスメタルの醍醐味として、いわゆる静と動の対比というものがあると思うんですけど、クリーンボーカルを入れるバンドって、そこを崩して何がやりたいのかなと思ってしまうんですよね。スクリームと美しいメロディーの対比、もしくは激しいリフとサビのメロディーの対比、そういうところに一番魅力があると思っているし、その利点をわざわざ消すことはないと思ってます」
DOUGEN「やっぱ、エクストリームでいたい気持ちがあるんですよね。まかり間違って、仮にクリーントーンで歌ってくれと言われても、僕はそういったスタイルのメタルにそこまで精通してるわけでもないし。上手く歌えるかもしれないですけど、そこに気持ちは乗ってるのかと言えば微妙ですし、スクリームのほうが感情を乗せやすいし、投影できてる感じがあるんですよね」

インスト“Vanishing Hope”の役割
――今回のアルバムは、よりメロディックな印象があるんですが、そういう意図があったわけではないですか?
KOUTA「結構、そう言われるんですけど、自分ではピンときてないんですよ。ただ、楽曲が全体的にちょっとコンパクトになった分、そういう印象に繋がってるのかなとは思うんですけどね。
確かに“Everlasting Trail”だけに関して言えば、メロディーが押し出されてるなとは思うんですけど」
――ポイントはギターにもあると思うんですね。いずれのマテリアルにもその楽曲を決定づけるような印象的なフレーズがある。たとえば、“Shadow Dancer”のイントロなどから聞こえるアルペジオなどもその一つだと思いますし、一瞬で引き込まれるところがある。面白いのが、そこに感じられるのは、いわゆるエクストリームメタルなルーツではないことなんですね。今日もKOUTAくんはマイケル・シェンカーのTシャツを着ていますが、それこそ“Eye Of The Hate”のギターソロは……。
KOUTA「あれはもろにそうですね(笑)」
――ですよね。8曲目にある“Vanishing Hope”というインストゥルメンタルも、そこはかとなくイングヴェイ・マルムスティーンが感じられますし。
KOUTA「あれはアレンジに途中で迷って、いろんな曲を参考にしたりしてたんですけど、イングヴェイの“Brothers”を聴いて、あの中間部分やアレンジの方向を思いついたんですよ。わかっていただけて嬉しいです。前作のときもLUNA SEAを言い当てていただきましたけど(笑)」
――あの“Lost Forever”のクリーントーンのギターアレンジにはLUNA SEAを感じますよ(笑)。“Vanishing Hope”がアルバム後半のこの位置にあるのも重要だなと感じますね。
KOUTA「そうですね。曲順もかなり悩んだんですよ。“Vanishing Hope”は最後に書いたんですけど、もともとはアルバムのラストにするか、中間部でひと区切りさせるものか、どちらかに持っていけるような曲を作ろうと思ってたんです。実際に曲がすべて出来きて、TORUちゃんから“Behind Blue Tears”を4曲目にするアイデアを言われて並べたときに、“Vanishing Hope”の位置も含めて、パズルのピースが全部揃ったんですね。
1曲目から4曲目まで、5曲目から7曲目まで、8曲目もしくは9曲目から最後まで、そういう三つの山があるアルバムになったなと思います」
――インストを入れるアイデアは、当初からあったんですか?
KOUTA「そうですね。AKIRAさんからお題をもらうことがよくあるんですけど、スロウなテンポの泣きのインストを書いてみて欲しいと、だいぶ前から言われてたんです。でも、なかなかいいものが思いつかないまま、ズルズル来てたんですよ。それで最後の最後にようやく出来上がったっていう流れなんです」
お客さんとポジティブなライブをしたい
――この曲があってよかったです。さて、9月からは国内ツアーがスタートしますが、『BETRAYER』の楽曲を実際にステージで披露することを、メンバー自身もとても楽しみにしていることでしょうね。
KOUTA「日によって曲目が変わる可能性はあるとは思うんですけど、結果的に最高傑作になったと自信を持てる作品になったので、とにかく全曲を披露したいなと思ってます。
コロナの規制がどこまで続くかわからないですけど、できれば、サビのシンガロングするパートなども、みんなで一緒に歌えるような状況になってるといいですね」
DOUGEN「僕もTHOUSAND EYESの最高傑作はこれだと思ってますし、ライブで昔の曲たちと組み合わせたときに、どんな化学反応が起こるのか楽しみですよね。変な話、(初期からの代表曲である)“Bloody Empire”をやってから、いきなり“Garden Of Thorns”をやったら、結構ぶっ飛ぶようなことになると思いますし。
まだキャパシティーの100%を入れられる状況じゃないかもしれないですけど、来てくれるお客さん、もしくは配信を観てくれるお客さんと、そういう楽しみも共有したいですね。
ただ、どんな規制があるにしても、ミュージシャンとしては、とにかくシンプルにステージに立ちたいんです。その気持ちを爆発させて、お客さんと一緒にポジティブなライブをしたいですね」
KOUTA「YU-TO(ドラムス)と作った初めての作品でもあるんですよね。特に“Bastard Angel”のサビで聴けるスネアなどは、音源でもめっちゃ気持ちいいですし、それをライブでも早く体感したいですね。
今回のアルバムにおいては、やっぱりドラムの功績も相当大きいと思うんです。シンプルなんですけど、とにかく叩き出すリズムそのものにすごく躍動感があるんですね。重たいビートで乗りやすい。ライブが目に浮かびますし、そこは音源から感覚がつながってるんじゃないかなと思います」
RELEASE INFORMATION

リリース日:2022年7月20日
■Deluxe Edition
品番:WLKR-0063 / 0064
フォーマット:2CD
価格:4,180円(税込)
TRACKLIST
1. Garden Of Thorns
2. Dead Blind Nightfall
3. Everlasting Trail
4. Behind Blue Tears
5. Betrayer
6. Bastard Angel
7. Dogmatic Stigma
8. Vanishing Hope
9. Crimson Sentinel
10. Shadow Dancer
11. Eye Of The Hate
Bonus disc
1. Lunatic Shadow
2. Doomsday
3. Under The Red Sky
4. Fictional Vision
5. Last Rebellion (acoustic)
6. Black Sun (acoustic)
■通常盤
品番:WLKR-0065
フォーマット:CD
価格:3,300円(税込)
TRACKLIST
1. Garden Of Thorns
2. Dead Blind Nightfall
3. Everlasting Trail
4. Behind Blue Tears
5. Betrayer
6. Bastard Angel
7. Dogmatic Stigma
8. Vanishing Hope
9. Crimson Sentinel
10. Shadow Dancer
11. Eye Of The Hate
■THOUSAND EYES
DOUGEN:ボーカル
KOUTA:ギター
TORU:ギター
AKIRA:ベース
YU-TO:ドラムス
LIVE INFORMATION
THOUSAND EYES “BETRAYER TOUR 2022”

WILD FRONTIER Presents SOUND OF DEATH vol.95
2022年9月24日(土)宮城・仙台 MACANA
開場/開演:15:30/16:00
出演:THOUSAND EYES/HEAD PHONES PRESIDENT/ILLUSION FORCE/WILD FRONTIER
前売り・当日:4,000円(ドリンク代別) ※本公演のみ、整理番号はございません
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3597010001
バンド予約:https://my.formman.com/form/pc/7hYsNULiWPuk0rjy/
配信チケット(ツイキャス):3,500円(配信URLは後日発表)
2022年10月1日(土)福岡 INSA
開場/開演:17:30/18:00
出演:THOUSAND EYES/BLOOD STAIN CHILD
前売り:4,200円(ドリンク代別)
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3627670001-P0030001
2022年10月8日(土)大阪 Bigtwin Diner SHOVEL ※ワンマン公演
開場/開演:18:00/18:30
前売り:4,000円(ドリンク代別)
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3644570001-P0030001
2022年10月9日(日)愛知・名古屋 今池 CLUB 3STAR ※ワンマン公演
開場/開演:17:30/18:00
前売り:4,000円(ドリンク代別)
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3629300001-P0030001
2022年10月15日(土)北海道・札幌 Crazy Monkey ※ワンマン公演
開場/開演:17:30/18:00
前売り:4,200円(ドリンク代別)
Lコード:12755
ローソン:https://l-tike.com/order/?gLcode=12755
THOUSAND EYES “BETRAYER TOUR 2022” Final 東京公演

2022年10月28日(金)東京・渋谷 Spotify O-WEST
開場/開演:18:00/19:00
前売り/当日:4,500円/5,000円(いずれも税込/ドリンク代別/整理番号付)
一般発売:2022年7月30日(土)10:00
お問い合わせ(ネクストロード):03-5114-7444(平日14:00〜18:00)
EVENT INFORMATION
THOUSAND EYES「BETRAYER」リリース記念トーク&サイン会
2022年8月21日(日)タワーレコード渋谷店5Fイベントスペース
開演:13:00
出演:THOUSAND EYES
イベント内容:トーク(ゲスト:CONCERTO MOON 島 紀史)&サイン会
https://towershibuya.jp/2022/07/11/169290
