説明不要の6人が集ったドリーム・バンドによる2作目にして最後のレコーディング作品。各人の際立った個性を投げ込んだサウンドを並べながら、これまでの作品からも伺えたニューウェイヴ経由のファンク志向をより強く打ち出し、METAFIVEというバンドのキャラクターを明快に提示している。クラフトワーク味のエレクトロ“The Haunted”やスロウな4つ打ち“Snappy”などの電子音の切れ味がたまらないし、随所でフィーチャーされる幸宏氏のタイトなドラミングにも悶絶。オールド・スクールなソウル・バンドばりのご機嫌なアンサンブルを決める“Ain’t No Fun”に顕著なある種のユーモアと大らかなグルーヴ感も印象的で、息詰まる世相を解きほぐすような効能も本作のファンクネスから感じ取れる。