残暑の火照りを冷ますチルでクールなR&Bデュオ、dvsn(ディヴィジョン)が2023年9月4日(月)にビルボードライブ大阪、9月6日(水)、7日(木)にビルボードライブ東京に登場する。最新R&Bシーンの重要アーティストにも数えられるdvsnの貴重な初来日ステージを目撃しよう。

シンガーのダニエル・デーリーとプロデューサーのナインティーン85からなるdvsn。彼らを説明するにあたって避けては通れないのが、世界のヒップホップシーンを牽引するラッパー、ドレイクとの関係である。ドレイクらによって創設されたレーベルOVO Soundに所属するdvsnだが、ドレイクとの親密な関係性はレーベルオーナーと所属アーティストとしての関係だけでなく、“Hotline Bling”や“One Dance”といったドレイクのヒット曲をナインティーン85がプロデュースし、dvsnとしてもドレイクのアルバム『Views』(2016年)に収録されている“Faithful”に客演していることにも表れている。

ドレイクの2016年作『Views』収録曲“Hotline Bling”

このようにある意味、ドレイクのお墨付きを得ているともいえるdvsnがデビューアルバム『Sept. 5th』をリリースしたのが2016年。同作は、アメリカの音楽誌「SPIN」によるその年の年間ベストアルバムの一枚にも選出されるなど高い評価を得た。シンプルで洗練されたサウンドとダウナーなニュアンスが溶け合う、その後の作品群にも通底するdvsnのシグネチャーサウンドは、すでにデビューアルバムの段階で確立されていたように思う。

2016年作『Sept. 5th』収録曲“Too Deep”

翌年にリリースされたセカンドアルバム『Morning After』は、そのタイトルが象徴するように酩酊感と悔恨の念が入り交じる寂寥感あふれる質感に仕上がっており、より内省が深まった印象を受ける。そして、dvsnの音楽的な方向性に転換が見えてくるのが、少し間をあけて2020年にリリースされた『A Muse In Her Feelings』である。これまでの内省世界に根ざしたメロウで沈み込むようなサウンドの合間に、救いにも似たカラフルな瞬間が垣間見えるようになり、作品全体の雰囲気が開かれたものに変化しつつあるのを感じさせる一枚だった。

2018年の〈Tiny Desk Concert〉でのパフォーマンス映像

この傾向は最新アルバム『Working On My Karma』(2022年)にも踏襲されており、dvsnがこれまで示してきた甘美でありながらどこか陰りのあるサウンドと、『A Muse in Her Feelings』以降に開花した彩り溢れる瞬間の絶妙な融合を感じることができる。

そんなdvsnの紡ぎ出す音楽の魅力を、ビルボードライブという上質な空間がより深めてくれるに違いない。夏の盛りも過ぎ、少し涼しい風が吹き始める9月。dvsnのステージに足を運び、メロウでダウナーな夜を過ごしてみるのはいかがだろうか。

2022年作『Working On My Karma』収録曲“Don’t Take Your Love”

 


LIVE INFORMATION
dvsn
ディヴィジョン

2023年9月4日(月)ビルボードライブ大阪
1stステージ
開場/開演:17:00/18:00
2ndステージ
開場/開演:20:00/21:00
サービスエリア/カジュアルエリア:11,300円/11,300円(1ドリンク付)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14168&shop=2

2023年9月6日(水)、7日(木)ビルボードライブ東京
1stステージ
開場/開演:17:00/18:00
2ndステージ
開場/開演:20:00/21:00
サービスエリア/カジュアルエリア:11,300円/10,800円(1ドリンク付)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=14167&shop=1

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