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〈トリップホップ〉の枠に収まらない美しさ
1994年にリリースされた『Dummy』は、世界中で350万枚を売り上げる大ヒットを記録。マーキュリー賞をはじめとした音楽賞も多数受賞し各メディアから幅広い支持を得た。冒頭で述べたように〈トリップホップ〉というジャンルを定義し、例えばアンクルやゼロ7、ラムなどに少なからず影響を与え、1990年代後半から2000年代にかけて多くのフォロワーを生み出したのも周知の事実だ。が、バンド自身は〈トリップホップ〉というカテゴリーに対して否定的であり、自分たちの多様性が狭められることを当時から危惧していた。
ともあれ『Dummy』はリリースから30年経った今なお色褪せず、シーンのトレンドに左右されない美しさを保ち続けている。単なるトリップホップのアルバムとしてだけでなく、音楽そのものに対するアプローチを変えた作品として今後も語り継がれていくことだろう。