現代R&Bのトップランナーによる2年ぶりの新作。今回もDマイルと組み、ブルーノ・マーズが関与したシルク・ソニック路線や毎度のプリンス風もあるが、〈アルゴリズムに支配されない〉と謳うだけに、ロックなどに接近した多角的でエッジーな曲を歌っている。テディ・スウィムズやレイの客演も越境性を後押しするが、歌やメロディーから滲み出すR&Bマナーも際立つ快作だ。