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新春のリイシューはどんな音がする?

 いろんなことがあって大変な世の中ではありますが……リイシューは続くことでしょう。で、2024年は連載のお休みが続いたのもあって紹介し損ねておりましたが、レイ・チャールズが大仰に構えることなく越境に挑んだ〈カントリー4部作〉が彼の自主レーベル=タンジェリンの公式リマスター・シリーズから出ていたのでこのタイミングでまとめておきます。

RAY CHARLES 『Modern Sounds In Country And Western Music』 ABC/Tangerine/BSMF(1962)

RAY CHARLES 『Modern Sounds In Country And Western Music Volume Two』 ABC/Tangerine/BSMF(1962)

 まず重要なのは62年の名作『Modern Sounds In Country And Western Music』(ABC/Tangerine/BSMF:以下同)で、これは公民権運動の最中に黒人ミュージシャンがカントリー音楽をリズム&ブルース解釈した画期的な作品です。レイにとって初の全米No.1アルバムとなり、カントリー音楽として当時最高のセールスを記録。そこからのシングル“I Can’t Stop Loving You”も全米1位を獲得しました。同年の第2弾『Modern Sounds In Country And Western Music Volume Two』も全米2位に輝き、“You Are My Sunshine”などの代表的なヒットを生み出しています。

RAY CHARLES 『Country And Western Meets Rhythm And Blues』 ABC/Tangerine/BSMF(1965)

 そこから少し間を空けて届いたのが、『Together Again』の表題でも知られる65年作『Country And Western Meets Rhythm And Blues』で、バック・オーウェンスを取り上げた“Together Again”がヒットしたほか、ブルーグラスの名曲“Blue Moon Of Kentucky”などを自身のエレガントなピアノと歌でよりシンプルに聴かせています。

RAY CHARLES 『Crying Time』 ABC/Tangerine/BSMF(1966)

 そして4枚目は66年リリースの『Crying Time』で、またもバック・オーウェンスの表題曲が光るほか、ビリー・プレストンがオルガンを弾いたソウルフルな“Let’s Go Get Stoned”はレイが最後に単独でR&Bチャート首位を獲得した名演であります。 *出嶌孝次