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収まらない創作意欲
アルバムの制作は、2024年の〈The Eras Tour〉で欧州を巡るツアーの際中にスウェーデンにて行われたという。毎夜3時間以上ものステージをこなす傍らでアルバム制作に取り組んでいたとは驚愕でしかないのだが、本人によればステージを降りてもアドレナリンが駆け巡り、創作意欲が収まらなかったのだという。アルバムのタイトルにもあるように、華やかなステージを降りた時のショーガールの人生、というのが本作の大まかなテーマ。当然ながらショーガール=テイラー自身を指しているわけだが、彼女の空想は果てしなくワイルドに膨らんでいく。
アルバムと同時にリリースされたリード・シングル“The Fate Of Ophelia”では、シェイクスピアの戯曲「ハムレット」に登場するヒロインのオフィーリアを取り上げる。ハムレットの妃候補だった彼女は原作では悲劇を迎えるのだが、テイラーはそこに捻りを加え、オフィーリアが救い出されるという逆転ストーリーを歌っている。結婚を前にした自身の近況と重ねた歌詞に、婚約者のアメフト選手トラヴィス・ケルシーを思わせる描写が覗くのも注目だろう。
また“Elizabeth Taylor”で題材になっているのは、彼女が憧れのロールモデルと公言する大女優エリザベス・テイラーだ。そこでは名声や華やかな社交生活、それらと引き換えに失うものについて、自身の人生を鑑みながら綴られている。おとぎ話のプリンセスを夢見ていた、かつてのテイラーの乙女心はいまも健在と言えそうだ。