稀代のトランペッターのリーダーバンドが約9年ぶりに来日
2026年8月、ザ・RHファクターが東京と大阪のビルボードライブにて来日公演を開催する。彼らの日本でのステージは前回の2017年から約9年ぶり、リーダーであるロイ・ハーグローヴが2018年11月に死去したことを踏まえれば、彼の亡き後の日本公演は今回が初ということになる。
ジャズの伝統を継承しながら、そこにラテンやネオソウルといった他ジャンルの流れを合流させるなど、常に革新的なアクションでオーディエンスを魅了し続けた稀代のトランペッター、ロイ・ハーグローヴ。名だたる奏者たちと共演し、アフロキューバンに新たな息吹を注いだ傑作『Habana』(1997年作、ロイ・ハーグローヴズ・クリソル名義)でグラミー賞を受賞するなど順風満帆なキャリアを築いていたロイは、2000年にディアンジェロ『Voodoo』、コモン『Like Water For Chocolate』、エリカ・バドゥ『Mama’s Gun』の〈ソウルクエリアンズ3部作〉への参加を経てザ・RHファクターへと辿り着く。
それら3作で会得したネオソウルの作法を自らの血肉として消化したのが、ザ・RHファクターでのデビューアルバム『Hard Groove』(2003年)だ。同作はネオソウルにとどまらず、R&B、ヒップホップ、ファンクをも飲み込み、2000年代以降のジャズシーンに多大なる影響を与えた。
同作のほかファンク色が強まったインスト中心の『Strength』(2004年)、ディアンジェロ(『Hard Groove』以来の参加)やデヴィッド・ニューマンらも客演し再度ネオソウルに接近した『Distractions』(2006年)と、いずれもロイ自身とジャズそのものを大きく前進させた傑作である。
先述した通り、ロイがこの世を去ってからザ・RHファクターが日本の地を訪れるのは今回が初となる。彼の遺志とスピリットを継ぐためには生半可な覚悟と技術では当然務まらないが、現時点で来日が予定されているメンバーを見る限り、ロイが築き上げたザ・RHファクターのグルーヴをきっと体感できるに違いない。
ジェイソン・“JT”・トーマスなどオリジンたちが集結
では、来日予定のメンバーを詳しく見ていこう。まずは、多様なジャンルのビートを柔軟かつタイトに鳴らすジェイソン・“JT”・トーマス(ドラムス/ボーカル/ミュージックディレクター)、管楽器とリズム隊の間を縫うようにビンテージな響きを加えるボビー・スパークス(キーボード/オルガン)、“Pastor “T””での情熱的なソロも期待したいキース・アンダーソン(テナーサックス)、ネオソウル特有のヨレのあるグルーヴも自在に乗りこなすレジー・ワシントン(ベース/ボーカル)、ロイ・ハーグローヴ・クインテットでも手腕を振るったウィリー・ジョーンズ3世(ドラムス)と、ザ・RHファクターのオリジンたちが登場する。1人ひとりが歴史を物語るプレイヤーであり、ザ・RHファクターの名のもとに集まり来日してくれるだけでもかなり特別なことだと言えるだろう。
さらに、ロイの存命時からそのソウルフルな歌声でバンドをリードしていた紅一点のルネー・ヌーヴィル(ボーカル/キーボード)、カート・エリングやテイラー・スウィフトといったアーティストらのサイドマンも務めたウェイン・タッカー(トランペット/ボーカル)、ロイ・ハーグローヴ・ビッグバンドでも躍動していたジェイソン・マーシャル(バリトンサックス)、そして2017年の来日時にもロイとステージを共にしたブライアン・ハーグローヴ(キーボード)、ブルース・ウィリアムズ(アルトサックス)、トッド・パースノウ(ギター)も今回の来日メンバーに名を連ねている。
ロイの公式Instagramには、〈ロイが常に愛し、大切に思ってきた日本で、彼を称えることができることを、この上なく嬉しく思っている〉とある。現状、このラインナップがザ・RHファクター名義でライブを行うのは7月の〈ノース・シー・ジャズ・フェスティバル〉と今回の来日公演のみ。ロイの遺志とスピリットを受け継ぐ者たちの伝統的で革新的なステージは、きっと世界が羨むほどの好演になるはずだ。
LIVE INFORMATION
The RH Factor reunion
tribute to Roy Hargrove
2026年8月13日(木)ビルボードライブ東京
1stステージ
開場/開演:16:30/17:30
2ndステージ
開場/開演:19:30/20:30
https://www.billboard-live.com/tokyo/show?event_id=ev-21462
2026年8月16日(日)ビルボードライブ大阪
1stステージ
開場/開演:15:00/16:00
2ndステージ
開場/開演:18:00/19:00
https://www.billboard-live.com/osaka/show?event_id=ev-21463
■チケット料金 ※飲食代金別
【東京公演】
DXシート DUO:32,200円(ペア販売)
DUOシート:31,100円(ペア販売)
DXシート カウンター:16,100円
S指定席:15,000円
R指定席:13,900円
カジュアルシート:13,400円(1ドリンク付)
【大阪公演】
BOXシート:29,100円(ペア販売)
S指定席:14,000円
R指定席:12,900円
カジュアルシート:12,400円(1ドリンク付)
※本公演はClub BBL会員、および一般販売をWEB受付のみ実施いたします
※法人会員は電話にてご予約承ります
■メンバー
ジェイソン・“JT”・トーマス(ドラムス/ボーカル/ミュージックディレクター)
キース・アンダーソン(テナーサックス)
ボビー・スパークス(キーボード/オルガン)
ルネー・ヌーヴィル(ボーカル/キーボード)
ウェイン・タッカー(トランペット/ボーカル)
ブルース・ウィリアムズ(アルトサックス)
ジェイソン・マーシャル(バリトンサックス)
ブライアン・ハーグローヴ(キーボード)
トッド・パースノウ(ギター)
レジー・ワシントン(ベース/ボーカル)
ウィリー・ジョーンズ3世(ドラムス)