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ソロでの初作にして、初めてチャドなしでプロデュースを手掛けた作品でもある。この頃ならではのバウンシーなサウンド作りはいま聴いてもリッチな感触で、カーティス〜プリンス的なファルセットで女性を賛美する“Angel”が白眉。
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ネプチューンズ+1によるユニットの通算4作目だが、ジミー・アイオヴィンと共に総指揮を担うファレルのソロ的な側面はさらに強化。ダフト・パンク制作の近未来シンセ・ウェイヴ“Hypnotize U”はPVを含めて『G I R L』の原型っぽくもある。
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映画「怪盗グルーのミニオン危機一発」のサントラで、シリーズ前作に続いてファレルが大きく関与。前作収録のナンバーやシー・ローに歌わせた“Scream”などに混じって、半年後に全米1位を獲得する“Happy”が書き下ろしで披露されていた。
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『G I R L』に助力した巨匠ハンス・ジマーのスコアに、ファレルはジャンキーXLやジョニー・マーらとのスーパーグループで参加。他にもアリシア&ケンドリックの主題歌やEPも旬なリズの“That’s My Man”をプロデュース、ソロ新曲“Here”も披露……と、八面六臂の大活躍を見せる。