70年代から活躍を続けるインテリジェンスな硬派ピアニストの最新ソロ・ピアノ作。1973年作のソロ作品『Musa』はいまだに語り継がれる名作ではあるが、近年も定期的にニューヨークの老舗ヴィレッジ・バンガードにも出演を続けるまさにリヴィング・レジェンドな知る人ぞ知る存在。深遠なるブルーズの世界とスピリチュアルでモーダルな高揚感、アブストラクトな和声の響きとモンクやエリントンがいた時代の残響が重なり合い目の前に広がる音世界は、彼ならではの孤高の音景色。グラスパーやジェイソン・モランが脚光を浴びる今だからこそ聴いてみたい巨匠の逸品。