聴き終わった後の静寂がこんなにも心地良いのは久しぶりだ。ファットキャットのサブ・レーベルが3年ぶりに復活して送り出す才能、ディミトリー・エフグラフォフの初CD作品である。穏やかながら凛としたピアノの旋律と力強い電子音が耳を引き、少ない音数でカラフルなランドスケープを描いていく。ポスト・クラシカル愛好家はもちろん、ウォッシュト・アウト以降の美メロ寝室ポップ好きにもオススメしたい。