カナダの彼方からの手紙は次々と……
バッドバッドノットグッド(BBNG)と契約したイノヴェイティヴ・レジャーは、ノサッジ・シングのようなLAビート世代を支える一角としても重要でありつつ、現在では〈ライを送り出したレーベル〉と説明するのが手っ取り早いのだろう。
ライの2013年作『Woman』収録曲“Open”
ノサッジとライの間に浮かぶようなBBNGがそのラインナップに加わるというのは相当ジャストな感じもするが、一方でライとBBNGはトロントというキーワードで繋ぐこともできる。プラグ・リサーチにもいたライの片割れ=ミロシュを含め、ウィークエンドの一派、デイリーのプロデュース仕事も素晴らしかったイランジェロ、そして先達のスラッカー・ビートチャイルドら、ドレイク世代のインディーなフィールを纏った才人が輩出されていて、その活況はBBNGにも何らかの余波を与えているはずだ。なお、トロントではなくモントリオール発ながら、ヤニス・リアンタの甘い歌世界にも注目すべきである。
ヤニス・リアンタの2014年作『City Whispers』収録曲“Time And Place”
▼関連作品
左から、バッドバッドノットグッドの2014年作『III』(Innovative Leisure/BEAT)、ライの2013年作『Woman』(Innovative Leisure/Polydor)、ミロシュの2013年作『Jetlag』(Deadly)、ウィークエンドの2013年作『Kiss Land』(XO/Republic)、スラッカー・ザ・ビートチャイルドの2014年作『Soul Movement Vol. 2』(BBE)、マイリー・トッドの2013年作『Escapology』(Do Right!)
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