最近、キューバ出身のピアニストたちが熱い。2016年にいずれもリリースされたアレクセイ・トスカアルフレッド・ロドリゲス、そしてセネガルのリチャード・ボナとして注目を集めるベーシスト、アリュンヌ・ワッドゥをあらたにメンバーに加えたこのアロルド・ロペス・ヌッサらのそれぞれの新譜の内容の濃さは特筆に値する。ここで紹介するアロルドはこの三人の中では特に作曲能力に秀で、今回ベーシスト、ワッドゥの甘い声を生かした耳触りの良い曲を揃えてきた。実弟のドラマーとのこのトリオは、アップテンポ、スロー、ルンバ、モザンビーケといった多様なリズムを甘く、グルーヴする。今年の東京ジャズに来演が決まっている。