鍵盤の女神、アンジェラ・ヒューイットによる《ゴルトベルク変奏曲》16年ぶりとなる抑制の美を極めた新録音が登場

ANGELA HEWITT 『J.S. バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV.988(2015年新録音)』 Hyperion (2016)
2016.11.17

バッハの鍵盤作品を11年に渡って録音し尽くしたアンジェラ・ヒューイットが以前に『ゴルトベルク』を録音したのは1999年。近年、愛奏するファツィオーリで、『平均律』全曲を再び手がけ、次いで『フーガの技法』を初録音、そしてついに『ゴルトベルク』を再録音した。知性あふれる「鍵盤の女神」がファツィオーリを得て、さらに繊細で陰翳の深い抑制の美を極めている。第25変奏に聴くアダージョは夜明け前の名前のない時間だ。旧録を上回る約82分に及ぶ最高の音楽との邂逅。クオドリベットの長い余韻から再びやってくるアリアの最後の一音の響きが消え去った時。この一連で聴かせる彼女の流儀をまのあたりにしたい。

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