デニチェンジョン・パティトゥーチとの『Paris Newyork』を引っ提げて現れピアノファンの絶大なる支持を得てから16~7年。本作は「グラスパー世代のリスナー」にもアピールする内容の演奏で現れた。繰り返すテーマメロディそして、その後展開するソロもフレーズの繰り返しによって高揚感を盛り上げていく手法が多用され、イタリアのエンリコ・ピエラヌンティが確立した、“ソロとしての第二メロディへの執着”を感じる。ジャコ以降のベースらしい演奏を聴かせるディ・ピアッツアに名手チェッカレリと、ハイレベルな二人が寸分の隙も見せずに「山への賛歌」を盛り上げていく、フレンチ・トリオ。