アフロなジャズの香りが、新世代の邦人ジャズからは稀薄になってきているような気がする。昔ならプログレと分類してよかったものがジャズを呼称しているんじゃないかと感じる今日この頃。その反動もあって欧州風味のレーベルとして有名なECMに最良のアフロ・ジャズがまた元気を取り戻しているような気配に必要以上に盛り上がってしまう。このクレイグ・テイボーンは、ジェイソン・モラン同様にアフロなジャズの担い手としてかつて注目を集め、いつのまにやらECMの新風味を担うアーティストとしてリリースを続けている。なんとなくクリスタルな、セシル・テイラー的音楽が聴こえるこの新カルテットのアフロ詰め、いいです。