今回のCDは、モダンバレエの基礎を築いたバレエ・リュスに関与した作曲家を中心にピックアップされています。モスクワ生まれのヤコウロフの作品は、卓越した誇張と本能的な部分を、感興のままに多彩な表現に封じ込めたもの。ここでの回転木馬は人生の描写、運命の輪であり、ペトルーシュカに通じるものがあります。ダフクロは全曲版より全体的にとりあげられており、ラヴェルの管弦楽法に匹敵するピアノ編曲はリフシッツ自身のもの。ストラヴィンスキーは、火の鳥の後の作品ながら過激な拍子や装飾を排したシンプルな構成で、ピアノ編によって見通し良く演奏されています。世界初録音多し。